2012年09月30日

銀座農業政策塾:調査レポート概要


 今月、銀座農業政策塾2期生の全講義が終了しました。
 最後は各グループの研究内容(政策提言)の発表を行い、当方の所属するチームは「都市における『農』の振興 〜市民農園を切り口として〜」のタイトルで、都市、特に東京23区における農業の在り方について調査し、発表を行いました。発表資料はこちら(http://www.sp-senryaku.org/ginzanosei20120905A.pdf)にUPしています。
また、概要は以下の通りです。

1.都市における「農」の現状
:東京都の食糧自給率は1%であり、全国平均と比較し、突出して低い率となっている。また、農地面積は減少する傾向にある。東京の農家は農業のみでは食べていけず、その収入の65%は不動産所得に頼っている。

2.都市農業のあるべき姿
:都市農業のメリットとして、防災対策になる、ヒートアイランド対策になる、フードマイレージの削減が可能、景観の良化、住民の心のオアシスになる、等があり、都市に一定の農地は必要。その為には現在の減少傾向を食い止め、若干の+αを目指すぐらいの政策が必要。

3.都市農地減少の主な要因
:減少の主な要因として、
@相続税納税猶予の範囲が限定的
A相続時の土地の均等分割
B生産緑地制度の問題(農業従事者が耕作を維持できなくなった時、農地の賃貸が認められない。その時、自治体へ買い取りの申し出をしても自治体では多額の土地購入は困難。その結果、宅地化が進む)
が考えられる。

4.政策提言(国レベル)
:国レベルでは、上記要因に対し、
@相続税納税猶予の範囲の見直し
A市街化区域内農地転用を届出制から許可制に変更する(届出制よりはハードルを上げ、転用を防ぐ)
B生産緑地(市民農園を含む)において、農地の賃貸借を認める、また、相続税支払時の物納要件を緩和する
等の政策の実行が求められる。

5.市民農園とは
:農地の減少を食い止めるのは上記政策のみでは影響は限定的であり、昨今注目されつつある市民農園を増やすことが効果的と考えられる。そもそも市民農園とは都市の住民がレクリエーションの一環として小面積の農地を利用して野菜や花を育てるための農園の事を言い、自治体、農協、個人など多くの団体や人々が開設可能なもののこと。

6.市民農園の開設状況
:市民農園の数は増加傾向にあるが、農地面積でみると、東京都の場合、まだ農地全体の1%にしか過ぎない。

7.市民農園普及への課題
:市民農園普及への課題として
@制度の問題(市民農園は営農と認められず、相続時に宅地並みの課税が課せられるケースあり。等)
A農家と市民の意識の相違
B土地の確保
C経営の安定
が挙げられる。

8.政策提言(各自治体レベル)
:各自治体レベルでは、
@非農地の農地化(廃校校舎の土地や駐車場の活用)
A農園事業者のサポート
B事業者としての運営
を実施すべき。

9.事例紹介(夢の島区民農園)
:夢の島区民農園の事例を写真付で説明

 以上です。
 最近、農業人気の高まりとともに市民農園が増えており、この傾向を官民が力を合わせて維持・加速することで、都内でも農業を実感できる機会が増えてくると思います。それが、都民の生活の豊かさにつながり、食に対する意識の変化にもつながると思います。東京をより魅力的な街にするためには農地の確保が重要であり、上記の様なそれを後押しする政策が求められていると考えています。
ラベル:農業
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2012年09月02日

バリ旅行

今年の夏休みはバリ旅行に行ってきました。スケジュールはざっと以下の通りです。

初日
日中に飛行機で移動、到着後ホテルで夕食

2日目
夕方までホテル・ビーチにのんびり滞在
夕方以降観光(「ゲーウェーカー・カルチュラルパーク」で巨大な未完成の像を見学。10年以上前から製造に着手しているが、まだ15%ぐらいしか完成していないとのこと。何とも無計画なプロジェクト、、、)→ウルワツ寺院でバリ伝統のケチャック・ダンスを鑑賞→ビーチで夕食

3日目
終日観光:バロン・ダンス鑑賞→ウブド(工芸品を見学)→キンタマーニ高原(バリで最も標高の高いアグン山を前に絶景ランチ)→テガララン村の棚田鑑賞→タナ・ロット寺院、夕日を見ながら夕食→Duty Free Shop,地元スーパーで買物

4日目
エステ(ランチ込で6時間!)→クタ・スミニャック中心部を街歩き・観光・夕食

5日目
サーフィン(初チャレンジ。初心者用ボードだったので、思ったより簡単に波に乗れた!)→ホテル近くのショッピングモール(バリコレクション)でランチ→深夜便で日本へ

6日目
日本到着

以上です。
 ホテルはラグーナリゾートというStarwood系列のホテルに泊まり、とにかくホテル内のプールの大きさに驚きました。また、プライベートビーチもあり、大変快適なホテルでした。
 どうやら欧米系とアジア系の観光者は楽しみ方が異なる様で、このホテルにはそれなりにアジア系の観光者も宿泊していましたが、ビーチやプールにいるのは欧米系の方々ばかりで、アジア系の人々は観光へ行くケースが多い様です。文化や価値観の違いもあるでしょうが、休暇の日数が違うということも影響している様です。

 今回初めてバリへ行ったのですが、行ってみて感じたのは、思っていたより街が整備されていないということです。それなりに長い間観光地として栄えてきたイメージでいたので、もう少し整備されていると思っていましたが、観光地として綺麗に整備されているのは今回自分が泊まったヌサ・ドゥアのエリアのみで、その他のエリアは道路が狭く、ボロボロで商店も薄汚い店が多かったです。また、スーパーで見た物の値段は思っていたより高く、バリ住民の平均給与を考えると、生活は結構苦しいのではと推測されます。

 産業は殆どが観光業で、残りが農業(米・ココナッツ・コーヒー等)ですので、規模の経済が効かず、効率性が悪い、また、自国で製造しているもの以外は輸入に頼らざるを得ないため、観光業で儲かっても外部へ資金流出してしまうということが影響していると思いますが、政治・行政の腐敗により一部の人に富が集中しているという事もあるのではと思います。

 バリと言うと数年前のテロを思い出しますが、今回はそのテロ慰霊碑も見てきました。テロの起こったのは、バリはイスラム教ではなくヒンドゥ教を信じる人が殆どで、また、観光地として欧米人を多く受け入れているため、イスラム過激派に狙われたという事と思いますが、その状況に変化はなく、今後も警戒が必要と思います。
 ただ、最近はジャワ島に住んでいるイスラム教信者達が生活のため、観光業に従事するためにバリ島に移住してきているというので皮肉な話です。やはり、何をおいてもまずは経済が重要という事でしょう。
ラベル:海外
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2012年07月30日

農業、政治、経営について(2012/7月)

ここのところ本ブログは毎月の備忘録と化していますが、今月も活動状況について下記します、、、

銀座農業政策塾
 当塾の世話役である、農林中金総合研究所の特別理事の蔦谷氏から「コミュニティ農業から農的都市国家を」とのタイトルで話をしていただきました。
 最近「地産地消」があちこちで叫ばれていますが、都心の農地は減少の一途であり、むしろ外部への依存度は高まる一方です。多少農地を増やしたところで都心の自給率は殆ど変らないとは思いますが、防災面やコミュニティ形成のためにも農地は一定量都市に必要と思われ、当日はその辺りの話と、改めて、TPPにつき同氏のお考えを伺いました。
 当塾では9月に塾生がチーム別に政策提言をまとめ、発表する予定であり、当方のチームは都市の市民農園をいかに増やすかということを検討しているため、今回は大変タイムリーなテーマでした。

 
現代政治戦略研究会
 当方が会長をしている会ですが、今度23区の政策比較サイトを作りたいと考えています。その第一歩として、今回は子育てをテーマとして、港区議の清家さんに話を伺い、その理解を深めました。
 当日はその他の地域の区議にも複数名参加頂き、積極的な議論がありました。子育てについては、財政状況や人口の増減等による地域差があるため、地域によって政策は大分異なるようです。最近地方分権がブームではありますが、今回の話を伺って、改めて地方の事は地方で考えるべきと感じました。
 比較サイトは取り急ぎ23区の各区の政策について、議員の方々に各々のゴールが何であり、その進捗がどうなっているのか等を記載頂き、適宜UPする事を考えており、当日は参加者の皆さんから色々アドバイスを頂いたので、それを生かしたものを作っていきたいと考えています。

政策マーケティング研究会
 マーケティング評論家のルディー和子氏に「政治リーダーの対有権者コミュニケーションのあり方について」とのタイトルで話をしていただきました。話の内容とタイトルが少し合っていなかった気はしますが、「人には無意識の世界があるため、それをとらえることが重要」、「人には自分だけは大丈夫と思い込む楽天主義バイアスがある」、「人は自分の結論に合った情報だけを集めたがる確証バイアスがある」等の話を伺いました。
 政策の議論において、相手(国民)がどこまでを理解しているのか、というか、議員もどこまでを理解しているのか、人によりまちまちだと思うので、異なる認識レベルの中で議論をし、お互いの言っている事を理解するのは至難の業だと思います。より良い政治を目指すのであれば、知識の価値を評価し、国民や議員の認識レベルを上げていかなければならないのだと思います。その為にもシンクタンクは必要だと思うのですが、各政党にそれを抱えるだけの体力が無いというのが現状のようで、、、

戦略経営研究会
 当方が副代表をしている会ですが、今回は運営委員の渡辺さん(大手リース会社の監査担当)に「一歩先行くビジネスパーソンのための不正リスクの知識と統制のスキル」とのタイトルで、不正発生のメカニズムにつきご説明頂き、ケーススタディもしていただきました。不正については、@動機、A機会、B正当化の3点がある際に発生しやすく、例えば、給料が少ないという場合は、不正を起こしやすい「動機」があり、組織や手続きに穴がある場合、不正を起こせる「機会」があり、給料が少ないから致し方ない、または今は一旦借りるだけという風に自分を「正当化」した場合は不正が起きやすいという事の様です。
 また、不正には景気との相関もあるのではと思います。つまり、景気悪化により給料が減ることで不正を起こす動機が出来、また、リストラにより人が減ることでチェック体制が甘くなり更に不正を起こしやすくなるということです。企業経営者は業績回復に注力する一方で、不正防止にも目を配らなければならないため、なかなか厳しい立場にいると思います。
 また、最近ではオリンパスの事例が印象的ですが、日本企業は内向き傾向が強く、隠ぺい体質にあるとも言われているため、自浄作用を持つべく、社外取締役や監査役をもっと活用すべきと思います。
ラベル:農業 政治 経営
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2012年07月01日

戦略構築、財政の課題

 6月の戦略研では副代表で戦略コンサル勤務の繁本さんに戦略構築のメカニズムにつき話をしていただき、参加者でワークショップを行いました。
 ワークショップでは某靴メーカーの戦略につき考え、その策定プロセスを体験しました。まず、メンバーが製造・販売・マーケティングチームに分かれ、それぞれのチームで最適と思う戦略を発表し、その後メンバー全員で全社戦略を考え、最後に再度各チームに分かれ、その全社戦略実現のための施策を考えるというプロセスを取りました。
 当方も以前クライアントの戦略策定業務に関与した際に経験しましたが、社員の方々にインタビューをすると、それぞれの方が色々な考えを持っており、中には面白い意見もあるのですが、全社戦略に落としてみると、必ずしもフィットするものでなかったりするので、いかに選択肢を多く持ち、その中から最適のものを抽出し、全社戦略に落とし込むかという点がポイントと思います。また、戦略はわかり易いものでなくてはならず、全社員が共通の認識を持てるように、シンプル、且つメッセージ性のあるものであるべきと思います。当日はチームメンバーとしてそのプロセスを体験でき、大変有意義でした。

 6月は、他には、戦略研の友好団体であるプロジェクトKの架け橋企画にも参加してきました。テーマは「日本財政の課題‐社会保障・税一体改革を踏まえて−」との内容で、テクニカルな内容が多く、やや難しい会でしたが、現在の制度には世代間格差があり、その解決のために、年金の積立方式への移行が効果的という点を理解しました。
 年配の方々を敬わないわけではありませんが、客観的に計算して世代間格差が認められるのであれば、それは埋めるべきであり、そういった声はもっと若者側から出てしかるべきかと思います。また、一票の格差の問題も世代間格差につながる問題であり、と言うか、そもそも憲法違反ですが、一向に議論が進んでいない様です。
 これらの制度疲労は若者の将来不安につながり、経済停滞の一因になっているとも考えられますので、世代を超えて議論し、解決していかなくてはならないものと考えています。

 しかしこういった議論をするといつも「教育」に問題があるのではという話がでるのですが、当日のグループディスカッションも同様で、日本の学校教育が詰め込み中心となっている点が若者がなかなか意見を言わないことに影響しているのではという意見がありました。個人的にも同様の意見を持っており、特に情報が溢れている昨今は、黙っていても色々な情報が入ってくるため、自分から積極的に情報を取りに行くという機会が減っているのではと思っています。学校教育において、生徒が情報を自分で取りに行き、それをまとめ、意見を言うという機会を増やすことが重要と思います。効果を期待するには時間がかかる話ではありますが。
ラベル:経営 行政
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2012年05月29日

5月の勉強会

5月は銀座農業政策塾と、戦略研の分科会であるNPO法人農業情報総合研究所(農業研)、士業の企画、NPO法人日本危機管理学総研(危機研)に参加しましたので、概要を下記します。

1.銀座農業政策塾
 東京農業大学の教授にお越しいただき、「アジアの食料と農業から日本の食料安全保障を考える」とのタイトルで話をしていただきました。これまであまりアジアという地域限定で日本の食料安全保障を考えたことは無かったので、良い機会となりました。話の結論としては、タイトルの通りではありますが、「アジア諸国と共存することで日本の食料安全保障は維持される」ということだったと理解しています。
 食料は地域や気候によって収穫量が大きく異なるため、一国のみで賄うのは非効率であり、極力輸送費の少ないアジア諸国内で各国が友好な関係を築きながらやりくりをしようという事には全く反対ではありませんが、穀物についてはアメリカの収穫効率は群を抜いているため、アジア内のみで全てというのはちょっと難しいかもしれません。また、かつての日本がそうであったように、経済成長が進むと食べるものが変わり、各国の輸出入にも変化が生じてくると思うので、そこで日本がいかに食料を確保するのかということは、真剣に考えなければならない課題だと思います。


2.農業研
 農業研の植村理事長にこれまでの活動内容の報告をして貰い、また、農水省が進めている「人・農地プラン」につき、ディスカッションをしました。
 農業研では現在FM世田谷で「農といえるニッポン!」という番組を放送しており、番組開始から8年が経とうとしています。ここまで継続できているのは、番組のパーソナリティでもある植村さんの頑張りと、ゲストスピーカー(大学教授、農家、官僚、食料関連企業の方々等)や、大学で学んだことを発表してくれる大学生の方々の協力によるものと思います。最近はネット等で情報発信が容易となり、個人が発信する機会は増えてきているとは思いますが、ラジオ番組という一つの限られた時間の中で、ストーリー性を持って話ができるというのは情報を発信する側にとっても、受ける側にとっても貴重なものと思います。最近はFM世田谷以外のFM局でも放送されているので、興味のある方は是非。http://www.agranger.jp/setagaya-radio.html
 「人・農地プラン」については、農水省が新規就農者を増やすために推し進めている政策で、まず、各集落や地域の人々が話し合って「人・農地プラン」を作成し、それを市町村が承認し、そのプランに合致した新規就農者には給付金が支払われる等のメリットがあるといったものです。市町村が承認し、国が支給をするという事の様なので、一種のモラルハザードが起き、市町村が何でも承認してしまうという事は起こり得るかもしれませんが、地域で地域の事を考えるという仕組み事態には可能性を感じます。


3.士業の企画
 企画のメンバーである石下弁護士に知的財産について話をしていただきました。昨今、企業間の競争が激しくなる中で、知的財産が係争の対象となるケースが増えてきており、その取扱には十分に注意をしなければならない状況となっています。当日は、そもそもの知的財産権の種類や、それをめぐる契約の形、問題となりそうなケース等について、話を伺いました。自分自身の業務にも関係しますが、最近はM&Aや技術提携等で他社と組むケースが増えており、また、転職者も増え、情報が漏洩しやすい傾向にあると思うので、特に企業関係者にとっては注意が必要な分野だと改めて感じました。


4.危機研
 リスクマネジメント会社の経営者より、テキストマイニングについての話を伺いました。テキストマイニングはまだあまり聞き慣れない言葉ではありますが、ざっくり言えば、「膨大なテキストデータから、ある決まった言葉を複数抽出し、その出現頻度や相関関係を分析し、何等かの結果を導き出すといった分析手法」という事と思います。
 この分野、非常に面白く、ビジネスとしての可能性を強く感じました。すでに一部企業では取り入れられているようですが、社員のメールを解析し、不正の兆候のある人を炙り出したり、身近な所では、携帯の文字入力で、所有者の入力履歴から入力候補を予測するというのも一種のテキストマイニングの様です。面白いのは、これまでの解析結果により、業績が良い人は、前向きで他社に対する感謝の言葉が多いという事がわかったという点です。これからは無理にでも前向きに考え、他者に感謝しようかと、、、(笑)
 上記が危機研とどう関係あるかという事ですが、去年の大震災の時にツイッターが大活躍し、その履歴や結果を解析することで、普段個人や組織がすべき対策が見えてくるという点です。危機時には色々な情報が氾濫しますので、その時にいかに適切に対応できるかは、普段から自分がどういうタイプの人間(平常時に強い人or緊急時に強い人)であるのかをまず理解し、また、普段からどういった種類の情報が信頼に足りうるのかを理解しておくことが必要とのことです。また、例えば政府等の情報を流す側は、相手がパニックになっていることも想定しながら、絵や図等を使って視覚に訴えかけ、いかにわかり易く正確な情報をスピーディに伝えるのか、という事が求められます。その点では去年の民主党政権の対応は十分ではなく、むしろ混乱を招いてしまったと言えるかもしれません。同じ轍を踏まないためにも、過去から学ぶ事は多くあるように思います。

ラベル:農業
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2012年04月30日

キャリア戦略、地方議員の仕事

 4月は戦略研で「若手ビジネスパーソンのためのキャリア戦略」のタイトルで参加者が自身のキャリア戦略について考え、政治研では当選1期目の若手女性区議会議員3名に来て頂き「若手地方議員の仕事〜地方議会の課題を考える〜」のタイトルで、地方政治について議論等をしました。
 また、そのほかには植物工場についての勉強会や、自民党の脇参議院議員の国土強靭化法案についての話を聞く機会もありました。

 まず、キャリア戦略についてですが、現状の転職市場や人気のある職種が何かという話ではなく、個々人が自分のキャリアについてどういったプロセスで考え、どの様に動くべきかという事について学びました。
 キャリアについては、日々の業務に追われていると、特に考えないまま既存の業務を続けてしまうというケースが多いと思いますが、一度立ち止まって、客観的に考えることが大変重要と思います。特に、業態の入れ替わりやフィールドの変化が激しい昨今においては、変化についていくために、常に自分がどの位置にいるのかを意識し、世の中の状況を理解する必要があります。長期的に規制等で守られている業界や業務であればそれ程問題無いかもしれませんが、最近はそういった業界も少なくなっており、自分がやりたいと思っていても、世間から価値が無いとみなされたら、それで食べていくことは難しくなってしまいます。そういったことを避ける為にも、世の中の動きを理解し、変化をキャッチし、未来について考える時間が必要なのだと思います。その点では、戦略研は常に将来を意識してテーマ設定しているため、ある程度理にかなっているのかなと感じたりします、、、
 ただし、やはり大事なのは、自分がどうしたいかであり、当日もワークショップでやりましたが、5年後、10年後、その先の自分の姿を想像し、それに到達するために今やらなければならないことを考えるというプロセスは必要なのだと思います。
 なお、キャリア戦略とは直接結びつかないかもしれませんが、その他のキーワードとして、当日印象的だったのは、以下の点です。
・仕事のコツとして一つ挙げられるのは、「相手(含む上司)のExpectationが何かを理解し、常にそれを超えることを目指す」ということ。
・コミュニケーションとは相手に物事が伝わること。
・成功者の共通項はリスクが何であるかを事前に認識していること。漠然とリスクを取りにいっているわけではなく、むしろそれを避けるように工夫している。


 次に、政治研についてですが、当選1期目の3名の若手女性区議会議員に来て頂き、大変盛り上がりました。「地方議会って何をやっているところ?」という疑問を持つ方は多いと思いますが、自分の住んでいるエリアの防災や待機児童の問題等、身近な問題について議論し、条例を決めており、より良い生活を目指すのであれば、多くの人が関心を持たなければならない分野と理解しています。
 政治研では最近ようやく増えつつあるこういった「やる気のある」地方議員をサポートすることで、地方議会の見える化と、様々な人々が地方政治にチャレンジできる仕組み作りに寄与できればと考えています。
 当日来て頂いた区議会議員の方々の話を伺って感じたのは、東京特有ではありますが、どこも共通の問題を抱えており、人口の増加によるインフラ不足であるとか、旧住民と新住民とのコミュニケーションギャップ、議会情報の開示等について問題があるようです。地方議会を分析している組織は少ないでしょうから、政治研ではこれらの各地域を横串で比較し、議員へ成功事例を紹介したり、多くの住民に開示して議会の見える化を進めていければと考えています。当日も議員の方々が仰っていましたが、議会には見られているというプレッシャーが少なく、選挙の時だけ支持者回りを積極的に行い、当選を繰り返しているという議員は多々いる様です。それらを報じるメディアが少ないという問題はありますが、有権者の側も、普段から自分から情報を取りに行くという姿勢が必要と思います。まあ、このネット社会ですから、委員会含めた全会議につき、ライブで映像を流すぐらいの事は議会側が実施する必要はありますが、、、議員の側が自主的に動かないのであれば、住民が懇願等で議会へプレッシャーをかける必要があるのだと思います。

 植物工場については、神奈川のベンチャー企業の社長の話を伺いましたが、LED等を使った技術の進歩により、かなり採算に乗るようにはなってきたようです。ただ、あくまでブランド化に成功したケースであり、無農薬を謳って通常の数倍の販売価格で売れた場合ということの様です。
 日本の野菜の自給率はそれなりに高い(それでも81%ぐらい)ですが、生産者の高齢化が進むと下がる可能性があり、少人数で安定的に収穫できる植物工場があると、それを補完できるということが期待されます。先日ようやく自然エネルギーの固定買取価格が決まったようですが、これにより設置コストが安くなり、植物工場が自分で電力を賄える様になると、更に将来性は出てくるものと思います。とりあえずは葉物中心ということにはなるとは思いますが。

 話はまた政治に戻り、脇参議院議員から伺った話は、5月に法案提出予定の国土強靭化法に関するものであり、「デフレの今こそ財政出動をして経済を活性化し、インフラ整備により、震災に対処できる国を作ろう」というお話でした。
 同議員は自由経済を一切否定されている様な所があり、その点はよく理解できませんでしたが、デフレ対策のために財政出動を行うという考え方や、消費増税がデフレを更に推し進めることになるという点は当方も同様の懸念を有しており、よく理解できました。政府は経済状況に応じて政策を考えるべきであり、今はまずデフレを止めることを最優先にすべきと理解しています。 
ラベル:ビジネス 政治
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2012年04月01日

エネルギー、農業

 イランへの制裁の影響等により、最近原油価格が高騰してきています。日本は特に福島第1原子力発電所の事故により原子力によるエネルギー供給が難しくなっており、海外からの石油や石炭、天然ガス等に頼らなければならない状況のため、その経済に与える影響について危惧しています。今は円高のため、影響はまだ限定的ではありますが、今後円安が進んだ場合、経済へのマイナスインパクトは増大すると思われます。そういった危機意識もあり、先日、友人の主催する勉強会にて民主党の馬淵衆議院議員の話を聞いてきました。と言っても、当方は遅れての参加となってしまったため、同議員の話はあまり聞けず、他のスピーカーの方々の話を中心に、理解した点を下記します。

・電力会社の解体を実現するのは、過去の色々なしがらみもあり、大変なこと。これに取り組む政治家は命を落とす覚悟で対処する必要がある。
・今年8月頃までに見直しが予定されている「エネルギー基本計画」は非常に重要。ここで方針が決まったら後戻りはできない。
・日本のエネルギー供給のうち、再生可能エネルギーの占める割合は3%ほど。現実問題として、短期的にはここに過度な期待をするべきではない。
・天然資源輸入のための国際交渉の場面では、日本は交渉力が弱い。他国は政治家や官僚が交渉に同席することがあるため、交渉スピードが速い。ただ、日本人のお人よしな性格が信頼関係の醸成に役立ち、安定した長期的取引ができるというメリットはあり。

 という訳で、現在、日本のエネルギー政策はまさに岐路に立っているわけですが、スピード感を持って様々な施策を打ち出していかないと、大変なことになるのではと。

 例えば電力の固定買い取り価格は早く決めるべきですし、省電力が可能な取り組み(スマートメーターの設置等?)やノウハウは広く浸透させるべきでしょうし、国民一人ひとりの意識の向上も必要でしょうし、、、

 ちなみに、日本は1973年の第1次石油ショック以降、エネルギー供給全体に占める石油の比率を低下させてきていますが、それでも現状約4割を石油に頼っており、石炭・天然ガスがそれぞれ2割ずつ、原子力が1割ちょっと(現時点では殆ど停止中につきほぼゼロですが)、残りを再生可能エネルギーと水力で賄っているという状況です。そして、部門別のエネルギー消費の方はというと、産業部門が全体の4割強、民生部門が約3割、そして運輸部門が2割強という状況の様です。過去の推移でみると民生部門と運輸部門の伸びが高くなっており、生活水準の向上(ライフスタイルの変化)により、それらの割合が高くなってきたと言えそうです。まさしく便利さの追求により、何かを失ってきたという事なのでしょう。


 次に、農業についてですが、先日、銀座農業政策塾にて「水田を中心とした日本農業の構造と課題」について学びました。
 日本の米の一人当たり消費量は少子高齢化や食生活の多様化により、減少傾向にあるわけですが、現在、全国の水田の約6割で主食用米の需要が賄える状況となっているとのことです。つまり、作っても4割余ってしまうため、転作が必須であり、加工用米や飼料用米、米粉用米、稲発酵粗飼料といった新規需要米の生産が増えている状況となっています。食糧自給率を維持・向上させるためには、これらの転作を強化する必要があり、水田には地力を持続させたり、生物多様性を維持させたりする力があるため、主食米の需要が増えない以上、転作を進め、水田の維持・活用を考えなくてはいけないと理解しました。
 また、当日は戸別所得補償制度の話もありました。同制度はバラマキとの批判はありますが、農業者の能力を規模だけで区別することは難しく、また、現状のままほっておいても高齢化により大規模化は進んでいくため、無理に変える必要は無いのではとの意見がありました。
 企業経営と同様ですが、農業も環境の変化に合わせた工夫が必要であり、農業者にその工夫を促すためにも制度面での変更は最小限に留めるべきとも言えそうです。
ラベル:農業
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2012年03月05日

災害対策と支援プロジェクト

 東北大震災から早いことで1年が過ぎようとしています。時間が経つと人々の関心は薄れていくものではありますが、現地では今も多数の被災者の方々が厳しい環境の中、生活をされているものと推察します。微力ながら、引き続き寄付や各種活動により現地をサポートしていければと考えています。

 先月は、大震災に関連し、「大災害発生時における情報コミュニケーション」と「東京農業大学による東日本支援プロジェクトの取り組み」につき学びましたため、本ブログに記載します。
 まず、「大災害発生時における情報コミュニケーション」ですが、(株)オープンソース・ワークショップ代表取締役の永原さんにお越しいただき、大震災の時にITは何ができていたか?また、これから何をすることが必要か?について話をしていただきました。今回の震災では、被害発生後、比較的早いタイミングでITが活用され、安否の確認や情報の伝達が行われたとは思いますが、サービスが乱立して情報が錯綜したり、アクセスが集中して一時使えなくなったりということがあったと思います。中でもTwitterはよく活用されたと思いますが、あくまで私企業が、しかも無料で提供しているサービスのため、そういったもののみに頼るのは危険だと思われます。当日はそういった話や、「インターネットはもはや水道・電気・ガスの様なインフラとなっており、メンテナンスやバックアップが不可欠」といった話を伺いました。インターネットについては、今回の震災で改めてその効力が認められましたが、光回線が切れてしまったらどうしようもなく、衛星通信等によるバックアップ体制の確立も考えていかなくてはならないのだと思われます。
 また、当日も話題に挙がりましたが、難しいのは自治体が何をどの様に準備するのかという問題です。基本的にはあらゆるケースを想定し、災害発生時にスムーズに動ける様、コンティンジェンシープランを作成し、関係者への徹底やロジの整備、食糧の備蓄等を進めておくということだと思いますが、全てを自治体が行える筈もなく、地元企業や住民の協力のもと、災害が起きたら自動的に皆が動けるといった仕組み作りが必要と思われます。災害対策については、いくら準備しても十分ということは無い様な気がします。

 「東京農業大学による東日本支援プロジェクトの取り組み」については、東京農大の門間教授に、同大学の取り組み内容を解説して頂きました。同大学はプロジェクトチームを組成し、福島県相馬市において農地や森林等の被害状況を調査し、専門知識を使ってその復元をサポートするという活動を行っています。勿論学生も多く参加しており、継続的に支援できる体制を整えている様です。
 注目すべきは専門知識を活用しているという点で、力作業のみのボランティアではなく、普段の研究結果を生かして水田の除塩を行ったり、天然ゼオライトを使って放射能汚染農地の除染を行ったり、といった一般の人ではなかなかできない形での貢献をしている様です。ただ、被害状況は深刻なため、完全に農地を復興させるのには時間とコストがかかる様子で、また、農業再開にかける農家の意欲や姿勢もまちまちなため、なかなか思う様には進まないとのことです。素人考えでは、いっそのこと大型植物工場等の未来志向の営農システムを導入してみてはとも思いますが、地権者の考えは様々であり、利害調整は簡単では無い様です。個人的には、法人化して資金やノウハウを集約化させ、力を合わせて営農していくというという方向でないと難しいのではと考えていますが、外野からはわからない地域の事情というものがあるのでしょう。復興という段階となってくると、支援の仕方や関与の度合いを決めるのは更に難しいことと認識しました。
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2012年02月07日

小児医療・武雄市長・業界分析

 
 今年も戦略研関連やその他勉強会に出席する予定ですが、適宜本ブログにアップしていきたいと思います。
 若干古いものもありますが、取り急ぎ直近3件につき下記します。

 1/21は厚労省の國光さんに政治研にお越しいただき、「地域における小児医療の現状と問題」のタイトルでお話を頂きました。また、石巻市にこども・内科クリニックを設置したジャパンハートの水上さんにもお越しいただき、石巻の現状について報告をしていただきました。
 小児医療については医師不足・偏在が問題となっており、その背景には、医師が激務や訴訟リスクを嫌い、大病院ではなく開業医や、負担の少ない診療科を志向するケースが多い(地域・診療科偏在につながる)という事実があるようです。また、そのほかに大学の医師派遣機能の低下や女性医師の増加(出産・育児による離職の増加)という要因もあるようです。さらに、日本は他の先進国に比較して、そもそも人口当たりのベッド数が多い、地域に同様の中小病院が多く、小児科医が地域に「薄く広い配置」になっている(病院間の役割分担が出来ていない)などの要因もあるようです。
 大病院の小児科医が激務となっているのは、利用する側の患者にも問題があるようで、夜間や休日にちょっとした症状でも外来診察を受けるという人が増えていることが、病院側の負担を増やしている様です。
 この解決のためには、利用者側のリテラシーの向上と、小児科医を「薄く広く」有する中小病院の集約化による医療体制の確保が必要とのことです。
 前者については政府・自治体による啓蒙活動や、今回の様な勉強会等を通して学んだ人がアウトプットして伝播させていくという事が必要かと思いますが、後者については、地域の理解が必要であり、なかなか簡単では無いのでしょう。一人ひとりの利害を調整して全員が納得するということにはなり得ないと思うので、最後は政治家(地方議員?)の決断力が求められるということだと思います。勿論、地域の問題ですので、住民や自治体の関与を得つつ。
 なお、病院の経営や医師などの勤務状況が圧迫される要因として、患者からの電話対応(いつくるか予想できず、かかってきたら対応に何分かは取られてしまう)というものもあるようで、厚労省・各都道府県はその解決のために「小児救急電話相談」という電話の窓口を設置しているとのことです。番号は#8000ですので、まずはここに電話をして、適切な指示を貰うというということが必要な様です。

 2/1は青山社中のイベントに参加し、佐賀県武雄市の樋渡市長の講演を聞きました。樋渡市長は本当に変わった方で、且つ笑いの取れる市長でした(笑)。当日も1,2分に1回は笑いが起こり、抱腹絶倒の講演でした。
 樋渡市長は約6年前に現職の市長を倒して市長となった総務省の元官僚ですが、他者と異なる事を他者に先んじてやる事が好きな方で、先日特に話題となったのが、自治体HPのFB(Face Book)への完全移行です。恐らく今でも完全移行した自治体は無いのではと思いますが、利用者との双方向性やコストを意識して完全移行した結果、移行前は約5万件/月だったアクセス数が約330万件/月となったそうです。また、市長の言動が面白いためか、住民の市議会に対する関心も増し、TVの議会中継は高視聴率となっている様です。
 当日印象的だったのが、「100の議論より1つの実行」また、「市長の権力は絶大、自治体こそがリスクを取ることが出来(倒産リスクが無いため)、まだまだできることはたくさんある。」といった趣旨の同市長の発言です。閉塞感のある日本の政治情勢ですが、こういった市長がいることで少し勇気が湧いた気がしました。ちなみに、同氏の著書「首長パンチ」(講談社)を読みましたが、役人時代の苦労話や、市長選挙の大変さ、市民病院民営化による反対派との確執等、臨場感溢れる記載となっており、相当の苦労をされてきた事がよくわかります。何かを変えるためには抵抗勢力はつきもので、それに負けない強い気持ちや意義を持つことが大切と改めて認識しました。

 2/4は戦略研にて住友商事のシンクタンク研究員の方に「グローバル戦略時代における業界分析の仕方」とのタイトルで話をしていただきました。
 商社の場合、ビジネス領域が非常に広く、且つ市場はグローバルなため、その情報収集や整理にはそれなりの苦労があるものと推測します。当日は、講師にまずオーソドックスな分析手法について説明をしていただき、その後実際に調査対象地域に行かれての感想や、業界を俯瞰するための鳥瞰図の作成方法について説明をしていただきました。
 ビジネスを行う上で、マクロ環境(指標)がどの様になっており、自分がどのValue Chainにいて、まわりの環境(5 Forces、PEST等)がどの様になっているのか等については常に意識する必要があり、その辺りの話を網羅的に聞くことができ、大変勉強になりました。
 環境が目まぐるしく変わる昨今の状況を勘案すると、たとえ今儲かっていたとしても、数年後には外部環境が変わり、収益の源泉がValue Chainの中で移ってしまう等の現象は起こるものと思います。そのためにも業界の分析を随時行い、収益性の高い分野にいち早く経営資源を投入するという姿勢が企業に求められているものと思います。勿論企業理念もあるので儲かれば何でも良いという訳ではありませんが、、、
ラベル:政治 経営
posted by TK at 01:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月31日

植物工場・政策ガバナンス

 今年も残すところあと数時間となりました。
 12月は植物工場と政策ガバナンスにつき勉強しましたので、下記します。
 まず、植物工場ですが、明治大学農学部の池田准教授に「植物工場の現状と問題」とのタイトルでお話をして頂きました。
 植物工場は、天候リスクがなく、計画的生産が可能、無農薬、場所を問わない、作業が楽、等のメリットがあり、一方でコストがかかるというのが最大のデメリットなわけですが、企業が進出する際には、流通ルートというのもポイントとなる様です。それなりに量を生産しなければ収益性を確保できないため、最初からある程度販路が確立していなければリスクが大きすぎるということです。従って、まだそれほど事例は多くないようです。
 ただ、農家の高齢化や耕作放棄地の増加が問題となっている日本の農業において、それを補完する能力はあり、相応のニーズはあるものと思います。生産コストが見合うのは「葉もの」中心ということのようですが、、、
 また、日本企業の技術水準は高く、中東等の自然栽培が困難なエリアへの技術移転というニーズもある様です。劇的に日本の農業を変革するまでには至らないかもしれませんが、それをサポートする力はあり、今後ある程度シェアは増えていくのではと推測しています。

 政策ガバナンスについては、過去に戦略研でも発表していただいた元自民党系シンクタンク理事の鈴木さんにお話をして頂きました。鈴木さんは政策シンクタンクの草分け的な存在の方で、日本に政策シンクタンクが広まらない背景や現在の日本の問題、そもそも民主主義とは?といった範囲まで話をして頂きました。
 当方も同様の問題認識を持っていますが、政治家が官僚のみに情報ソースを依存する現在の姿は理想的ではなく、政策シンクタンク等、省庁以外の組織も政治家や国民に情報提供するという形が理想だと思います。情報をチェックする仕組みがなければ誤った判断につながるリスクがありますので。また、理想的な民主主義を目指すのであれば、国民が正しい知識を持つ必要があり、マスコミが客観的な情報を国民に届ける必要もあるかと思います。民間のマスコミ会社に客観的な姿勢を求める権利は無いのかもしれませんが、、、
 日本に政策シンクタンクが根付かないのは資金の問題が大きく、米国の様に寄付の文化が定着しており、且つ貧富の差の激しい国では資金が集まりやすいのに対し、日本ではなかなか資金が集まらないという問題があります。当日話のあったのは韓国の例であり、韓国では政党助成金のうち約3割をシンクタンクに使うことを義務づける法律がある様です。日本でもその様に、ある程度強制的に情報に対してコストを負担する仕組みがあっても良い気がします。(一方で色々な人を巻き込んでコストのかからない仕組みも考えていかなくてはなりませんが) 韓国の例では国民の側の主張によってそういった法律ができたということなので、国民の政治に対する関心が高いものと推測します。自分たちの生活を改善していきたいと思ったら、日本人も主体的に考え主張していく必要があるのだと思います。
 と、言うわけで今年もそろそろ終わりですが、今年は震災があり、大変な年でした。世界に目を向けてもアラブの春やユーロ危機等、歴史的な年であったと思います。こういった時代だからこそ、様々なことに目を向け、考え、判断していく力が必要なのだと感じています。
ラベル:政治 農業
posted by TK at 16:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする