2013年09月24日

ネット選挙

 先月末の政治研では先の参議院選にて一部解禁された「ネット選挙」を取り上げました。
 スピーカーは政治・選挙のプラットフォームである政治山(http://seijiyama.jp/)の担当者の青木さんで、今年の参院選での各政党・候補者のネットの使い方の分析結果や、ネット選挙に関する今後の課題等についてお話を披露して頂きました。

 まず、当方私見ですが、先の参院選でのネット利用やその効果については、解禁後第1回目ということもあり、限定的であったことは事実と思います(解禁と言っても一部解禁であり、投票依頼メールの転送禁止等、わかりづらい制度ですし)。ただ、今後の日本の政治を考える上では大きな一歩であり、これを今後どう育てていくのかが重要と認識しています。一方、今回の参院選の結果を受け、早くもネット選挙の効果が限定的と評価して、その利用を減らしている政党や政治家がいると聞くので、ネット選挙について何が課題で今後どう活用していくべきか、という点について、議論・研究する機会は非常に重要と思っています。

 そこで、今回は政治山の青木さんにその分析結果を披露頂いたわけですが、主に以下の点を認識しました。
1)今回の参院選で投票先決定の情報収集のためにネットを利用した人は約3割
2)全般的には参院選の投票率は下がったが、若者に限定すると、下げ止まり、もしくは向上しているエリアもある。(ネット解禁の影響か?)
3)選挙約1か月前のアンケートでは多くの人がネット上の情報を参考にすると言っていたが、選挙当日のアンケートでは実際に参考にしたという人はその半分以下にとどまった。
4)政党によりネット選挙に対する姿勢は様々であったが、特に共産党はその活用を積極的に行い、議席獲得に有効に活用した。(カクサン(拡散)部を設立し、ツイッター等を活用して情報の拡散を図った)
5)候補者によるネットの活用方法は様々であったが、得票数を伸ばした候補者に共通する事項は情報拡散に成功したという点。一方、単に食べたものの内容や参加したお祭りの様子をアップしただけの候補者については効果は薄かった様子。
6)米国での利用は進んでおり、例えば前回の大統領選挙戦において、オバマ陣営は支援者の活動支援ツールとしてITを駆使した。

 という訳で、日本では第一歩を踏み出したばかりですが、一定の効果と課題が出てきたものと思います。
 ネットはあくまで日々の活動を補完するツールであり、当然それだけでは政治はできませんが、候補者が自分の考えを理解してもらい、また、有権者と双方向のコミュニケーションを行い、そのニーズを把握するためには非常に有効なツールであり、何より安価で時間も選ばないという点は非常に優れていると思います。政治家は日々の政治活動をきちんと行い、随時考えたことや実施したことをアップしていくことができれば、有権者はその政治家の人となりを理解することができ、投票につながるのではと思いますし、アーカイブスとしての機能もあるため、自分が過去にどの様に考え、何故今そう思うのかといった点について頭の整理もできるものと思います。
 今回の参院選では、単に何を食べたとか何に参加したとか断片的な情報発信のみに留まる候補者が多かった様ですが、その情報には殆ど価値は無く、本人が普段何を考え、今後何をしていきたいのかが整理され、発信されているHPやブログが増えていくことを切に願います。

 なお、当日政治研にご参加いただき、普段の取組内容をシェアして頂いた埼玉県議の井上さんのウェブページ(http://inouewataru.com/index.html)は充実しており、県議の仕事がマンガでわかり易く記載されており、且つ、井上さんのやりたいこと、日々の活動内容、日々考えている事(ブログ)等が理解しやすい構成になっています。

 政治活動を行いながらこの様な情報発信を続けていくことは苦労の多いこととは思いますが、限られた選挙期間で候補者の考えを十分理解するのは難しいので、是非こういった情報発信のできる議員が増えていけば、、、と言いますか、有権者がそういった人を選ばなくては(勿論政策次第ですが)と思います。
posted by TK at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする