4月は戦略研で「若手ビジネスパーソンのためのキャリア戦略」のタイトルで参加者が自身のキャリア戦略について考え、政治研では当選1期目の若手女性区議会議員3名に来て頂き「若手地方議員の仕事〜地方議会の課題を考える〜」のタイトルで、地方政治について議論等をしました。
また、そのほかには植物工場についての勉強会や、自民党の脇参議院議員の国土強靭化法案についての話を聞く機会もありました。
まず、キャリア戦略についてですが、現状の転職市場や人気のある職種が何かという話ではなく、個々人が自分のキャリアについてどういったプロセスで考え、どの様に動くべきかという事について学びました。
キャリアについては、日々の業務に追われていると、特に考えないまま既存の業務を続けてしまうというケースが多いと思いますが、一度立ち止まって、客観的に考えることが大変重要と思います。特に、業態の入れ替わりやフィールドの変化が激しい昨今においては、変化についていくために、常に自分がどの位置にいるのかを意識し、世の中の状況を理解する必要があります。長期的に規制等で守られている業界や業務であればそれ程問題無いかもしれませんが、最近はそういった業界も少なくなっており、自分がやりたいと思っていても、世間から価値が無いとみなされたら、それで食べていくことは難しくなってしまいます。そういったことを避ける為にも、世の中の動きを理解し、変化をキャッチし、未来について考える時間が必要なのだと思います。その点では、戦略研は常に将来を意識してテーマ設定しているため、ある程度理にかなっているのかなと感じたりします、、、
ただし、やはり大事なのは、自分がどうしたいかであり、当日もワークショップでやりましたが、5年後、10年後、その先の自分の姿を想像し、それに到達するために今やらなければならないことを考えるというプロセスは必要なのだと思います。
なお、キャリア戦略とは直接結びつかないかもしれませんが、その他のキーワードとして、当日印象的だったのは、以下の点です。
・仕事のコツとして一つ挙げられるのは、「相手(含む上司)のExpectationが何かを理解し、常にそれを超えることを目指す」ということ。
・コミュニケーションとは相手に物事が伝わること。
・成功者の共通項はリスクが何であるかを事前に認識していること。漠然とリスクを取りにいっているわけではなく、むしろそれを避けるように工夫している。
次に、政治研についてですが、当選1期目の3名の若手女性区議会議員に来て頂き、大変盛り上がりました。「地方議会って何をやっているところ?」という疑問を持つ方は多いと思いますが、自分の住んでいるエリアの防災や待機児童の問題等、身近な問題について議論し、条例を決めており、より良い生活を目指すのであれば、多くの人が関心を持たなければならない分野と理解しています。
政治研では最近ようやく増えつつあるこういった「やる気のある」地方議員をサポートすることで、地方議会の見える化と、様々な人々が地方政治にチャレンジできる仕組み作りに寄与できればと考えています。
当日来て頂いた区議会議員の方々の話を伺って感じたのは、東京特有ではありますが、どこも共通の問題を抱えており、人口の増加によるインフラ不足であるとか、旧住民と新住民とのコミュニケーションギャップ、議会情報の開示等について問題があるようです。地方議会を分析している組織は少ないでしょうから、政治研ではこれらの各地域を横串で比較し、議員へ成功事例を紹介したり、多くの住民に開示して議会の見える化を進めていければと考えています。当日も議員の方々が仰っていましたが、議会には見られているというプレッシャーが少なく、選挙の時だけ支持者回りを積極的に行い、当選を繰り返しているという議員は多々いる様です。それらを報じるメディアが少ないという問題はありますが、有権者の側も、普段から自分から情報を取りに行くという姿勢が必要と思います。まあ、このネット社会ですから、委員会含めた全会議につき、ライブで映像を流すぐらいの事は議会側が実施する必要はありますが、、、議員の側が自主的に動かないのであれば、住民が懇願等で議会へプレッシャーをかける必要があるのだと思います。
植物工場については、神奈川のベンチャー企業の社長の話を伺いましたが、LED等を使った技術の進歩により、かなり採算に乗るようにはなってきたようです。ただ、あくまでブランド化に成功したケースであり、無農薬を謳って通常の数倍の販売価格で売れた場合ということの様です。
日本の野菜の自給率はそれなりに高い(それでも81%ぐらい)ですが、生産者の高齢化が進むと下がる可能性があり、少人数で安定的に収穫できる植物工場があると、それを補完できるということが期待されます。先日ようやく自然エネルギーの固定買取価格が決まったようですが、これにより設置コストが安くなり、植物工場が自分で電力を賄える様になると、更に将来性は出てくるものと思います。とりあえずは葉物中心ということにはなるとは思いますが。
話はまた政治に戻り、脇参議院議員から伺った話は、5月に法案提出予定の国土強靭化法に関するものであり、「デフレの今こそ財政出動をして経済を活性化し、インフラ整備により、震災に対処できる国を作ろう」というお話でした。
同議員は自由経済を一切否定されている様な所があり、その点はよく理解できませんでしたが、デフレ対策のために財政出動を行うという考え方や、消費増税がデフレを更に推し進めることになるという点は当方も同様の懸念を有しており、よく理解できました。政府は経済状況に応じて政策を考えるべきであり、今はまずデフレを止めることを最優先にすべきと理解しています。
2012年04月30日
2012年04月01日
エネルギー、農業
イランへの制裁の影響等により、最近原油価格が高騰してきています。日本は特に福島第1原子力発電所の事故により原子力によるエネルギー供給が難しくなっており、海外からの石油や石炭、天然ガス等に頼らなければならない状況のため、その経済に与える影響について危惧しています。今は円高のため、影響はまだ限定的ではありますが、今後円安が進んだ場合、経済へのマイナスインパクトは増大すると思われます。そういった危機意識もあり、先日、友人の主催する勉強会にて民主党の馬淵衆議院議員の話を聞いてきました。と言っても、当方は遅れての参加となってしまったため、同議員の話はあまり聞けず、他のスピーカーの方々の話を中心に、理解した点を下記します。
・電力会社の解体を実現するのは、過去の色々なしがらみもあり、大変なこと。これに取り組む政治家は命を落とす覚悟で対処する必要がある。
・今年8月頃までに見直しが予定されている「エネルギー基本計画」は非常に重要。ここで方針が決まったら後戻りはできない。
・日本のエネルギー供給のうち、再生可能エネルギーの占める割合は3%ほど。現実問題として、短期的にはここに過度な期待をするべきではない。
・天然資源輸入のための国際交渉の場面では、日本は交渉力が弱い。他国は政治家や官僚が交渉に同席することがあるため、交渉スピードが速い。ただ、日本人のお人よしな性格が信頼関係の醸成に役立ち、安定した長期的取引ができるというメリットはあり。
という訳で、現在、日本のエネルギー政策はまさに岐路に立っているわけですが、スピード感を持って様々な施策を打ち出していかないと、大変なことになるのではと。
例えば電力の固定買い取り価格は早く決めるべきですし、省電力が可能な取り組み(スマートメーターの設置等?)やノウハウは広く浸透させるべきでしょうし、国民一人ひとりの意識の向上も必要でしょうし、、、
ちなみに、日本は1973年の第1次石油ショック以降、エネルギー供給全体に占める石油の比率を低下させてきていますが、それでも現状約4割を石油に頼っており、石炭・天然ガスがそれぞれ2割ずつ、原子力が1割ちょっと(現時点では殆ど停止中につきほぼゼロですが)、残りを再生可能エネルギーと水力で賄っているという状況です。そして、部門別のエネルギー消費の方はというと、産業部門が全体の4割強、民生部門が約3割、そして運輸部門が2割強という状況の様です。過去の推移でみると民生部門と運輸部門の伸びが高くなっており、生活水準の向上(ライフスタイルの変化)により、それらの割合が高くなってきたと言えそうです。まさしく便利さの追求により、何かを失ってきたという事なのでしょう。
次に、農業についてですが、先日、銀座農業政策塾にて「水田を中心とした日本農業の構造と課題」について学びました。
日本の米の一人当たり消費量は少子高齢化や食生活の多様化により、減少傾向にあるわけですが、現在、全国の水田の約6割で主食用米の需要が賄える状況となっているとのことです。つまり、作っても4割余ってしまうため、転作が必須であり、加工用米や飼料用米、米粉用米、稲発酵粗飼料といった新規需要米の生産が増えている状況となっています。食糧自給率を維持・向上させるためには、これらの転作を強化する必要があり、水田には地力を持続させたり、生物多様性を維持させたりする力があるため、主食米の需要が増えない以上、転作を進め、水田の維持・活用を考えなくてはいけないと理解しました。
また、当日は戸別所得補償制度の話もありました。同制度はバラマキとの批判はありますが、農業者の能力を規模だけで区別することは難しく、また、現状のままほっておいても高齢化により大規模化は進んでいくため、無理に変える必要は無いのではとの意見がありました。
企業経営と同様ですが、農業も環境の変化に合わせた工夫が必要であり、農業者にその工夫を促すためにも制度面での変更は最小限に留めるべきとも言えそうです。
・電力会社の解体を実現するのは、過去の色々なしがらみもあり、大変なこと。これに取り組む政治家は命を落とす覚悟で対処する必要がある。
・今年8月頃までに見直しが予定されている「エネルギー基本計画」は非常に重要。ここで方針が決まったら後戻りはできない。
・日本のエネルギー供給のうち、再生可能エネルギーの占める割合は3%ほど。現実問題として、短期的にはここに過度な期待をするべきではない。
・天然資源輸入のための国際交渉の場面では、日本は交渉力が弱い。他国は政治家や官僚が交渉に同席することがあるため、交渉スピードが速い。ただ、日本人のお人よしな性格が信頼関係の醸成に役立ち、安定した長期的取引ができるというメリットはあり。
という訳で、現在、日本のエネルギー政策はまさに岐路に立っているわけですが、スピード感を持って様々な施策を打ち出していかないと、大変なことになるのではと。
例えば電力の固定買い取り価格は早く決めるべきですし、省電力が可能な取り組み(スマートメーターの設置等?)やノウハウは広く浸透させるべきでしょうし、国民一人ひとりの意識の向上も必要でしょうし、、、
ちなみに、日本は1973年の第1次石油ショック以降、エネルギー供給全体に占める石油の比率を低下させてきていますが、それでも現状約4割を石油に頼っており、石炭・天然ガスがそれぞれ2割ずつ、原子力が1割ちょっと(現時点では殆ど停止中につきほぼゼロですが)、残りを再生可能エネルギーと水力で賄っているという状況です。そして、部門別のエネルギー消費の方はというと、産業部門が全体の4割強、民生部門が約3割、そして運輸部門が2割強という状況の様です。過去の推移でみると民生部門と運輸部門の伸びが高くなっており、生活水準の向上(ライフスタイルの変化)により、それらの割合が高くなってきたと言えそうです。まさしく便利さの追求により、何かを失ってきたという事なのでしょう。
次に、農業についてですが、先日、銀座農業政策塾にて「水田を中心とした日本農業の構造と課題」について学びました。
日本の米の一人当たり消費量は少子高齢化や食生活の多様化により、減少傾向にあるわけですが、現在、全国の水田の約6割で主食用米の需要が賄える状況となっているとのことです。つまり、作っても4割余ってしまうため、転作が必須であり、加工用米や飼料用米、米粉用米、稲発酵粗飼料といった新規需要米の生産が増えている状況となっています。食糧自給率を維持・向上させるためには、これらの転作を強化する必要があり、水田には地力を持続させたり、生物多様性を維持させたりする力があるため、主食米の需要が増えない以上、転作を進め、水田の維持・活用を考えなくてはいけないと理解しました。
また、当日は戸別所得補償制度の話もありました。同制度はバラマキとの批判はありますが、農業者の能力を規模だけで区別することは難しく、また、現状のままほっておいても高齢化により大規模化は進んでいくため、無理に変える必要は無いのではとの意見がありました。
企業経営と同様ですが、農業も環境の変化に合わせた工夫が必要であり、農業者にその工夫を促すためにも制度面での変更は最小限に留めるべきとも言えそうです。
タグ:農業
2012年03月05日
災害対策と支援プロジェクト
東北大震災から早いことで1年が過ぎようとしています。時間が経つと人々の関心は薄れていくものではありますが、現地では今も多数の被災者の方々が厳しい環境の中、生活をされているものと推察します。微力ながら、引き続き寄付や各種活動により現地をサポートしていければと考えています。
先月は、大震災に関連し、「大災害発生時における情報コミュニケーション」と「東京農業大学による東日本支援プロジェクトの取り組み」につき学びましたため、本ブログに記載します。
まず、「大災害発生時における情報コミュニケーション」ですが、(株)オープンソース・ワークショップ代表取締役の永原さんにお越しいただき、大震災の時にITは何ができていたか?また、これから何をすることが必要か?について話をしていただきました。今回の震災では、被害発生後、比較的早いタイミングでITが活用され、安否の確認や情報の伝達が行われたとは思いますが、サービスが乱立して情報が錯綜したり、アクセスが集中して一時使えなくなったりということがあったと思います。中でもTwitterはよく活用されたと思いますが、あくまで私企業が、しかも無料で提供しているサービスのため、そういったもののみに頼るのは危険だと思われます。当日はそういった話や、「インターネットはもはや水道・電気・ガスの様なインフラとなっており、メンテナンスやバックアップが不可欠」といった話を伺いました。インターネットについては、今回の震災で改めてその効力が認められましたが、光回線が切れてしまったらどうしようもなく、衛星通信等によるバックアップ体制の確立も考えていかなくてはならないのだと思われます。
また、当日も話題に挙がりましたが、難しいのは自治体が何をどの様に準備するのかという問題です。基本的にはあらゆるケースを想定し、災害発生時にスムーズに動ける様、コンティンジェンシープランを作成し、関係者への徹底やロジの整備、食糧の備蓄等を進めておくということだと思いますが、全てを自治体が行える筈もなく、地元企業や住民の協力のもと、災害が起きたら自動的に皆が動けるといった仕組み作りが必要と思われます。災害対策については、いくら準備しても十分ということは無い様な気がします。
「東京農業大学による東日本支援プロジェクトの取り組み」については、東京農大の門間教授に、同大学の取り組み内容を解説して頂きました。同大学はプロジェクトチームを組成し、福島県相馬市において農地や森林等の被害状況を調査し、専門知識を使ってその復元をサポートするという活動を行っています。勿論学生も多く参加しており、継続的に支援できる体制を整えている様です。
注目すべきは専門知識を活用しているという点で、力作業のみのボランティアではなく、普段の研究結果を生かして水田の除塩を行ったり、天然ゼオライトを使って放射能汚染農地の除染を行ったり、といった一般の人ではなかなかできない形での貢献をしている様です。ただ、被害状況は深刻なため、完全に農地を復興させるのには時間とコストがかかる様子で、また、農業再開にかける農家の意欲や姿勢もまちまちなため、なかなか思う様には進まないとのことです。素人考えでは、いっそのこと大型植物工場等の未来志向の営農システムを導入してみてはとも思いますが、地権者の考えは様々であり、利害調整は簡単では無い様です。個人的には、法人化して資金やノウハウを集約化させ、力を合わせて営農していくというという方向でないと難しいのではと考えていますが、外野からはわからない地域の事情というものがあるのでしょう。復興という段階となってくると、支援の仕方や関与の度合いを決めるのは更に難しいことと認識しました。
先月は、大震災に関連し、「大災害発生時における情報コミュニケーション」と「東京農業大学による東日本支援プロジェクトの取り組み」につき学びましたため、本ブログに記載します。
まず、「大災害発生時における情報コミュニケーション」ですが、(株)オープンソース・ワークショップ代表取締役の永原さんにお越しいただき、大震災の時にITは何ができていたか?また、これから何をすることが必要か?について話をしていただきました。今回の震災では、被害発生後、比較的早いタイミングでITが活用され、安否の確認や情報の伝達が行われたとは思いますが、サービスが乱立して情報が錯綜したり、アクセスが集中して一時使えなくなったりということがあったと思います。中でもTwitterはよく活用されたと思いますが、あくまで私企業が、しかも無料で提供しているサービスのため、そういったもののみに頼るのは危険だと思われます。当日はそういった話や、「インターネットはもはや水道・電気・ガスの様なインフラとなっており、メンテナンスやバックアップが不可欠」といった話を伺いました。インターネットについては、今回の震災で改めてその効力が認められましたが、光回線が切れてしまったらどうしようもなく、衛星通信等によるバックアップ体制の確立も考えていかなくてはならないのだと思われます。
また、当日も話題に挙がりましたが、難しいのは自治体が何をどの様に準備するのかという問題です。基本的にはあらゆるケースを想定し、災害発生時にスムーズに動ける様、コンティンジェンシープランを作成し、関係者への徹底やロジの整備、食糧の備蓄等を進めておくということだと思いますが、全てを自治体が行える筈もなく、地元企業や住民の協力のもと、災害が起きたら自動的に皆が動けるといった仕組み作りが必要と思われます。災害対策については、いくら準備しても十分ということは無い様な気がします。
「東京農業大学による東日本支援プロジェクトの取り組み」については、東京農大の門間教授に、同大学の取り組み内容を解説して頂きました。同大学はプロジェクトチームを組成し、福島県相馬市において農地や森林等の被害状況を調査し、専門知識を使ってその復元をサポートするという活動を行っています。勿論学生も多く参加しており、継続的に支援できる体制を整えている様です。
注目すべきは専門知識を活用しているという点で、力作業のみのボランティアではなく、普段の研究結果を生かして水田の除塩を行ったり、天然ゼオライトを使って放射能汚染農地の除染を行ったり、といった一般の人ではなかなかできない形での貢献をしている様です。ただ、被害状況は深刻なため、完全に農地を復興させるのには時間とコストがかかる様子で、また、農業再開にかける農家の意欲や姿勢もまちまちなため、なかなか思う様には進まないとのことです。素人考えでは、いっそのこと大型植物工場等の未来志向の営農システムを導入してみてはとも思いますが、地権者の考えは様々であり、利害調整は簡単では無い様です。個人的には、法人化して資金やノウハウを集約化させ、力を合わせて営農していくというという方向でないと難しいのではと考えていますが、外野からはわからない地域の事情というものがあるのでしょう。復興という段階となってくると、支援の仕方や関与の度合いを決めるのは更に難しいことと認識しました。
2012年02月07日
小児医療・武雄市長・業界分析
今年も戦略研関連やその他勉強会に出席する予定ですが、適宜本ブログにアップしていきたいと思います。
若干古いものもありますが、取り急ぎ直近3件につき下記します。
1/21は厚労省の國光さんに政治研にお越しいただき、「地域における小児医療の現状と問題」のタイトルでお話を頂きました。また、石巻市にこども・内科クリニックを設置したジャパンハートの水上さんにもお越しいただき、石巻の現状について報告をしていただきました。
小児医療については医師不足・偏在が問題となっており、その背景には、医師が激務や訴訟リスクを嫌い、大病院ではなく開業医や、負担の少ない診療科を志向するケースが多い(地域・診療科偏在につながる)という事実があるようです。また、そのほかに大学の医師派遣機能の低下や女性医師の増加(出産・育児による離職の増加)という要因もあるようです。さらに、日本は他の先進国に比較して、そもそも人口当たりのベッド数が多い、地域に同様の中小病院が多く、小児科医が地域に「薄く広い配置」になっている(病院間の役割分担が出来ていない)などの要因もあるようです。
大病院の小児科医が激務となっているのは、利用する側の患者にも問題があるようで、夜間や休日にちょっとした症状でも外来診察を受けるという人が増えていることが、病院側の負担を増やしている様です。
この解決のためには、利用者側のリテラシーの向上と、小児科医を「薄く広く」有する中小病院の集約化による医療体制の確保が必要とのことです。
前者については政府・自治体による啓蒙活動や、今回の様な勉強会等を通して学んだ人がアウトプットして伝播させていくという事が必要かと思いますが、後者については、地域の理解が必要であり、なかなか簡単では無いのでしょう。一人ひとりの利害を調整して全員が納得するということにはなり得ないと思うので、最後は政治家(地方議員?)の決断力が求められるということだと思います。勿論、地域の問題ですので、住民や自治体の関与を得つつ。
なお、病院の経営や医師などの勤務状況が圧迫される要因として、患者からの電話対応(いつくるか予想できず、かかってきたら対応に何分かは取られてしまう)というものもあるようで、厚労省・各都道府県はその解決のために「小児救急電話相談」という電話の窓口を設置しているとのことです。番号は#8000ですので、まずはここに電話をして、適切な指示を貰うというということが必要な様です。
2/1は青山社中のイベントに参加し、佐賀県武雄市の樋渡市長の講演を聞きました。樋渡市長は本当に変わった方で、且つ笑いの取れる市長でした(笑)。当日も1,2分に1回は笑いが起こり、抱腹絶倒の講演でした。
樋渡市長は約6年前に現職の市長を倒して市長となった総務省の元官僚ですが、他者と異なる事を他者に先んじてやる事が好きな方で、先日特に話題となったのが、自治体HPのFB(Face Book)への完全移行です。恐らく今でも完全移行した自治体は無いのではと思いますが、利用者との双方向性やコストを意識して完全移行した結果、移行前は約5万件/月だったアクセス数が約330万件/月となったそうです。また、市長の言動が面白いためか、住民の市議会に対する関心も増し、TVの議会中継は高視聴率となっている様です。
当日印象的だったのが、「100の議論より1つの実行」また、「市長の権力は絶大、自治体こそがリスクを取ることが出来(倒産リスクが無いため)、まだまだできることはたくさんある。」といった趣旨の同市長の発言です。閉塞感のある日本の政治情勢ですが、こういった市長がいることで少し勇気が湧いた気がしました。ちなみに、同氏の著書「首長パンチ」(講談社)を読みましたが、役人時代の苦労話や、市長選挙の大変さ、市民病院民営化による反対派との確執等、臨場感溢れる記載となっており、相当の苦労をされてきた事がよくわかります。何かを変えるためには抵抗勢力はつきもので、それに負けない強い気持ちや意義を持つことが大切と改めて認識しました。
2/4は戦略研にて住友商事のシンクタンク研究員の方に「グローバル戦略時代における業界分析の仕方」とのタイトルで話をしていただきました。
商社の場合、ビジネス領域が非常に広く、且つ市場はグローバルなため、その情報収集や整理にはそれなりの苦労があるものと推測します。当日は、講師にまずオーソドックスな分析手法について説明をしていただき、その後実際に調査対象地域に行かれての感想や、業界を俯瞰するための鳥瞰図の作成方法について説明をしていただきました。
ビジネスを行う上で、マクロ環境(指標)がどの様になっており、自分がどのValue Chainにいて、まわりの環境(5 Forces、PEST等)がどの様になっているのか等については常に意識する必要があり、その辺りの話を網羅的に聞くことができ、大変勉強になりました。
環境が目まぐるしく変わる昨今の状況を勘案すると、たとえ今儲かっていたとしても、数年後には外部環境が変わり、収益の源泉がValue Chainの中で移ってしまう等の現象は起こるものと思います。そのためにも業界の分析を随時行い、収益性の高い分野にいち早く経営資源を投入するという姿勢が企業に求められているものと思います。勿論企業理念もあるので儲かれば何でも良いという訳ではありませんが、、、
2011年12月31日
植物工場・政策ガバナンス
今年も残すところあと数時間となりました。
12月は植物工場と政策ガバナンスにつき勉強しましたので、下記します。
まず、植物工場ですが、明治大学農学部の池田准教授に「植物工場の現状と問題」とのタイトルでお話をして頂きました。
植物工場は、天候リスクがなく、計画的生産が可能、無農薬、場所を問わない、作業が楽、等のメリットがあり、一方でコストがかかるというのが最大のデメリットなわけですが、企業が進出する際には、流通ルートというのもポイントとなる様です。それなりに量を生産しなければ収益性を確保できないため、最初からある程度販路が確立していなければリスクが大きすぎるということです。従って、まだそれほど事例は多くないようです。
ただ、農家の高齢化や耕作放棄地の増加が問題となっている日本の農業において、それを補完する能力はあり、相応のニーズはあるものと思います。生産コストが見合うのは「葉もの」中心ということのようですが、、、
また、日本企業の技術水準は高く、中東等の自然栽培が困難なエリアへの技術移転というニーズもある様です。劇的に日本の農業を変革するまでには至らないかもしれませんが、それをサポートする力はあり、今後ある程度シェアは増えていくのではと推測しています。
政策ガバナンスについては、過去に戦略研でも発表していただいた元自民党系シンクタンク理事の鈴木さんにお話をして頂きました。鈴木さんは政策シンクタンクの草分け的な存在の方で、日本に政策シンクタンクが広まらない背景や現在の日本の問題、そもそも民主主義とは?といった範囲まで話をして頂きました。
当方も同様の問題認識を持っていますが、政治家が官僚のみに情報ソースを依存する現在の姿は理想的ではなく、政策シンクタンク等、省庁以外の組織も政治家や国民に情報提供するという形が理想だと思います。情報をチェックする仕組みがなければ誤った判断につながるリスクがありますので。また、理想的な民主主義を目指すのであれば、国民が正しい知識を持つ必要があり、マスコミが客観的な情報を国民に届ける必要もあるかと思います。民間のマスコミ会社に客観的な姿勢を求める権利は無いのかもしれませんが、、、
日本に政策シンクタンクが根付かないのは資金の問題が大きく、米国の様に寄付の文化が定着しており、且つ貧富の差の激しい国では資金が集まりやすいのに対し、日本ではなかなか資金が集まらないという問題があります。当日話のあったのは韓国の例であり、韓国では政党助成金のうち約3割をシンクタンクに使うことを義務づける法律がある様です。日本でもその様に、ある程度強制的に情報に対してコストを負担する仕組みがあっても良い気がします。(一方で色々な人を巻き込んでコストのかからない仕組みも考えていかなくてはなりませんが) 韓国の例では国民の側の主張によってそういった法律ができたということなので、国民の政治に対する関心が高いものと推測します。自分たちの生活を改善していきたいと思ったら、日本人も主体的に考え主張していく必要があるのだと思います。
と、言うわけで今年もそろそろ終わりですが、今年は震災があり、大変な年でした。世界に目を向けてもアラブの春やユーロ危機等、歴史的な年であったと思います。こういった時代だからこそ、様々なことに目を向け、考え、判断していく力が必要なのだと感じています。
12月は植物工場と政策ガバナンスにつき勉強しましたので、下記します。
まず、植物工場ですが、明治大学農学部の池田准教授に「植物工場の現状と問題」とのタイトルでお話をして頂きました。
植物工場は、天候リスクがなく、計画的生産が可能、無農薬、場所を問わない、作業が楽、等のメリットがあり、一方でコストがかかるというのが最大のデメリットなわけですが、企業が進出する際には、流通ルートというのもポイントとなる様です。それなりに量を生産しなければ収益性を確保できないため、最初からある程度販路が確立していなければリスクが大きすぎるということです。従って、まだそれほど事例は多くないようです。
ただ、農家の高齢化や耕作放棄地の増加が問題となっている日本の農業において、それを補完する能力はあり、相応のニーズはあるものと思います。生産コストが見合うのは「葉もの」中心ということのようですが、、、
また、日本企業の技術水準は高く、中東等の自然栽培が困難なエリアへの技術移転というニーズもある様です。劇的に日本の農業を変革するまでには至らないかもしれませんが、それをサポートする力はあり、今後ある程度シェアは増えていくのではと推測しています。
政策ガバナンスについては、過去に戦略研でも発表していただいた元自民党系シンクタンク理事の鈴木さんにお話をして頂きました。鈴木さんは政策シンクタンクの草分け的な存在の方で、日本に政策シンクタンクが広まらない背景や現在の日本の問題、そもそも民主主義とは?といった範囲まで話をして頂きました。
当方も同様の問題認識を持っていますが、政治家が官僚のみに情報ソースを依存する現在の姿は理想的ではなく、政策シンクタンク等、省庁以外の組織も政治家や国民に情報提供するという形が理想だと思います。情報をチェックする仕組みがなければ誤った判断につながるリスクがありますので。また、理想的な民主主義を目指すのであれば、国民が正しい知識を持つ必要があり、マスコミが客観的な情報を国民に届ける必要もあるかと思います。民間のマスコミ会社に客観的な姿勢を求める権利は無いのかもしれませんが、、、
日本に政策シンクタンクが根付かないのは資金の問題が大きく、米国の様に寄付の文化が定着しており、且つ貧富の差の激しい国では資金が集まりやすいのに対し、日本ではなかなか資金が集まらないという問題があります。当日話のあったのは韓国の例であり、韓国では政党助成金のうち約3割をシンクタンクに使うことを義務づける法律がある様です。日本でもその様に、ある程度強制的に情報に対してコストを負担する仕組みがあっても良い気がします。(一方で色々な人を巻き込んでコストのかからない仕組みも考えていかなくてはなりませんが) 韓国の例では国民の側の主張によってそういった法律ができたということなので、国民の政治に対する関心が高いものと推測します。自分たちの生活を改善していきたいと思ったら、日本人も主体的に考え主張していく必要があるのだと思います。
と、言うわけで今年もそろそろ終わりですが、今年は震災があり、大変な年でした。世界に目を向けてもアラブの春やユーロ危機等、歴史的な年であったと思います。こういった時代だからこそ、様々なことに目を向け、考え、判断していく力が必要なのだと感じています。
2011年12月19日
唐揚げ、ゴミ拾い、そして経済成長
前回投稿から大分間が空いてしまいましたが、、、
11月は「食イベントの立ち上げ運営とクロスマーケティング」とのタイトルで日本唐揚協会の八木さんに同協会の立ち上げの経緯と現在の取り組み内容、効果的なマーケティング等について話をしていただいたり、港区議会議員の横尾さんの会合に出席して、一緒に赤坂のゴミ拾いを体験したり、自民党元幹事長の中川秀直氏から「税制と経済成長」についての話を伺ったりしました。
って、やっている事が少しバラバラですね、、、
ちなみに、Vital Japanという組織にも参加し、財務省の瀧波氏から「金融危機からの再生−日米の対応とスピードの違いは何か?」とのテーマで金融危機時の日本と米国の対応の違いについて英語にて説明をしていただいたりもしました。
日本唐揚協会の話で印象的だったのは、こういった食でのイベントを継続させるためには、「いかに人を呼び込むか?収益性をいかに確保するか?何を目指すのか?(ゴールは何なのか?)」という視点が大切であり、事前の綿密な準備・分析や関係者との調整が必須であるという点です。食だけに限らず、また、文字にしてみると当たり前のことかもしれませんが、、、なお、同協会ではFace bookやTwitterを活用しているとのことで、ソーシャルメディアの有効性を改めて確認しました。
赤坂のゴミ拾いで感じたのは、意外にタバコのポイ捨てが多いということです。繁華街だからというのはありますが、喫えるスペースが減ってきている影響か、外で喫うケースが多いようで、あちこちに散乱していました。ゴミ拾いを行うと、通常歩くスピードより大分遅くなり、目線も下に行くため、普段とは違う視点で街を見ることが出来ると思います。街づくりを考えるうえで、そういった視点を持つというのは意味のあることと認識しました。
中川秀直氏の話はいわゆる「上げ潮派」の話で、「増税は経済にマイナスインパクトを与え、長期的には税収の低下やさらなる財政再建の遅れにつながる可能性があるため、経済を刺激し、経済成長を図るべき」という趣旨と理解しました。
当方はかつては財政再建のためには増税やむなしと考えていましたが、最近は、流石にこれだけデフレが続くと、経済が心配となり、増税は今のタイミングでやるべきでは無いのではと考えるようになっています。財政問題について言えば、確かにGDP比率で見た場合、政府の借金は異常なボリュームとなっていますが、家計を含めた日本全体の資産・負債という意味では日本は資産超過の国のため、国債を償還できないという事態には簡単にはならないのではと推測しています。であれば、増税をして景気を冷え込ませ、デフレを更に進行させるよりも、政府支出等を増やして景気を刺激し、デフレを止めた上で、将来的には増税等で財政再建を図るという事の方がしっくりくるような気がします。従って、現政権、というより財務省の方針により、それとは逆行する様な政策で日本経済を更に悪化させ、取り返しのつかないこととならない様に懸念しているところです。
12月もすでに色々な方面に顔を出していますが、またおって投稿したいと思います。
11月は「食イベントの立ち上げ運営とクロスマーケティング」とのタイトルで日本唐揚協会の八木さんに同協会の立ち上げの経緯と現在の取り組み内容、効果的なマーケティング等について話をしていただいたり、港区議会議員の横尾さんの会合に出席して、一緒に赤坂のゴミ拾いを体験したり、自民党元幹事長の中川秀直氏から「税制と経済成長」についての話を伺ったりしました。
って、やっている事が少しバラバラですね、、、
ちなみに、Vital Japanという組織にも参加し、財務省の瀧波氏から「金融危機からの再生−日米の対応とスピードの違いは何か?」とのテーマで金融危機時の日本と米国の対応の違いについて英語にて説明をしていただいたりもしました。
日本唐揚協会の話で印象的だったのは、こういった食でのイベントを継続させるためには、「いかに人を呼び込むか?収益性をいかに確保するか?何を目指すのか?(ゴールは何なのか?)」という視点が大切であり、事前の綿密な準備・分析や関係者との調整が必須であるという点です。食だけに限らず、また、文字にしてみると当たり前のことかもしれませんが、、、なお、同協会ではFace bookやTwitterを活用しているとのことで、ソーシャルメディアの有効性を改めて確認しました。
赤坂のゴミ拾いで感じたのは、意外にタバコのポイ捨てが多いということです。繁華街だからというのはありますが、喫えるスペースが減ってきている影響か、外で喫うケースが多いようで、あちこちに散乱していました。ゴミ拾いを行うと、通常歩くスピードより大分遅くなり、目線も下に行くため、普段とは違う視点で街を見ることが出来ると思います。街づくりを考えるうえで、そういった視点を持つというのは意味のあることと認識しました。
中川秀直氏の話はいわゆる「上げ潮派」の話で、「増税は経済にマイナスインパクトを与え、長期的には税収の低下やさらなる財政再建の遅れにつながる可能性があるため、経済を刺激し、経済成長を図るべき」という趣旨と理解しました。
当方はかつては財政再建のためには増税やむなしと考えていましたが、最近は、流石にこれだけデフレが続くと、経済が心配となり、増税は今のタイミングでやるべきでは無いのではと考えるようになっています。財政問題について言えば、確かにGDP比率で見た場合、政府の借金は異常なボリュームとなっていますが、家計を含めた日本全体の資産・負債という意味では日本は資産超過の国のため、国債を償還できないという事態には簡単にはならないのではと推測しています。であれば、増税をして景気を冷え込ませ、デフレを更に進行させるよりも、政府支出等を増やして景気を刺激し、デフレを止めた上で、将来的には増税等で財政再建を図るという事の方がしっくりくるような気がします。従って、現政権、というより財務省の方針により、それとは逆行する様な政策で日本経済を更に悪化させ、取り返しのつかないこととならない様に懸念しているところです。
12月もすでに色々な方面に顔を出していますが、またおって投稿したいと思います。
2011年11月06日
日本経済、街づくり、オープンガバメント
10月は主に以下に参加しました。
10/1:戦略研
テーマ「日本復興のグランドデザイン」
経済本を多く執筆されている作家・経済評論家の三橋貴明氏にお越し頂き、同氏の考える日本経済の現状と目指すべき方向性について講演をしていただきました。
話の流れとしては、「現在の日本経済の問題はデフレギャップ(本来の供給能力を需要が下回り、GDPが押さえつけられる現象=潜在GDPとGDPに差がある状態)の状況にあるという点であり、これを埋めないと経済はどんどん衰退していくため、GDPを増やすために、例えば政府支出を増やす必要がある」というものでした。また、この時期の増税というのはさらに経済を委縮させてしまうため、適切では無いとのコメントもありました。なお、同氏は日本の財政問題については、国家のバランスシートでは純資産が計上されており、且つ日本は世界最大の経常黒字国ということもあり、破たんすることは無いとの認識を示されていました。
日本の借金問題は金額だけ見ると多額で、ついついすぐに増税しなければならないのではと考えがちですが、経済状況を見ながら、多面的に考える必要があるように思います。思えば日本人は勤勉で一生懸命仕事をするので、現在問題となっているギリシャ等の様に公共部門が肥大化し、生産性の低い国とは根本的に違ってしかるべきで、円高となっている現状も鑑み、少し自信を持っても良いのではと感じました。
10/22:政治研
テーマ「実践的な街づくり手法」
公共経営コンサルタントの細川甚孝氏に「街づくり」について講演をしていただきました。「街づくり」と一言で言っても、どういった事を指すのか曖昧で、当日も参加者全員にその定義を聞いたところ、人によりまちまちの結果となりました。なので、細川さんには街づくりをめぐるこれまでの歴史や要素、分類分け、プレイヤー、課題等についてまとまった話をしていただきました。なお、定義として明確なものは無いらしく、ウィキペディアでも「建物や道路といったハード面よりは、住民の活性化などソフト面を中心に語られることが多く、地域再生という意味合いで使われることが多い。」と書かれていたり、一方で「一般的には「ある地域(まち)が抱えている課題に対して、ハード・ソフト両面から課題の解決を図ろうとするプロセス」と捉えられていることが多い。」と書かれていたりもします。
自治体が主導する街づくりをめぐる今の問題としては、「人材がいない」、「資金がない」といったものが挙げられるようです。つまり自治体の財政難により、街づくりに充てられる予算が減り、それにより専門的な外部コンサルタントへ支払うFeeが減り、専門家が育たなくなってきているということの様です。なお、専門家を雇わずに、自治体職員が独自でやるケースも多いとは思いますが、財政難で職員数を減らしている自治体が多い中、あまり余力がないのではと思います。
こういった状況を打破するためには地方議員の力が必要であり、地方議員には政策立案能力の向上や協働型リーダーシップの構築を期待したいというのが当日の結論です。
10/30:NPO法人プロジェクトK第13回「架け橋」企画
テーマ「オープンガバメントを日本でどの様に進めるか?〜熟議カケアイの経験から〜」
参議院議員の鈴木寛氏のオープンガバメントについての講演に参加しました。
オープンガバメントとの関連性は今一つよくわかりませんでしたが、文科省では「熟議カケアイ」http://jukugi.mext.go.jp/about/
という取り組みを行っており、多くの当事者による「熟慮」と「議論」を重ねながら政策を形成していくことを目指しているようです。(一応、「情報を開示し、様々な人から意見を聞く」という意味でオープンガバメントにつながるということと理解しました)
講演後のグループディスカッションでは、情報を出す側・受ける側双方に問題があるという話や、日本では詰め込み教育が基本となっているため、情報のInput方法、Output方法について身についている人が少ない、というような話がありました。政府側は極力多くの情報をタイムリーにわかりやすく開示し、国民の側はTV(ワイドショー番組等)の情報のみでなく、自分から情報を取りに行って内容を理解するという姿勢が必要かと思います。
10/1:戦略研
テーマ「日本復興のグランドデザイン」
経済本を多く執筆されている作家・経済評論家の三橋貴明氏にお越し頂き、同氏の考える日本経済の現状と目指すべき方向性について講演をしていただきました。
話の流れとしては、「現在の日本経済の問題はデフレギャップ(本来の供給能力を需要が下回り、GDPが押さえつけられる現象=潜在GDPとGDPに差がある状態)の状況にあるという点であり、これを埋めないと経済はどんどん衰退していくため、GDPを増やすために、例えば政府支出を増やす必要がある」というものでした。また、この時期の増税というのはさらに経済を委縮させてしまうため、適切では無いとのコメントもありました。なお、同氏は日本の財政問題については、国家のバランスシートでは純資産が計上されており、且つ日本は世界最大の経常黒字国ということもあり、破たんすることは無いとの認識を示されていました。
日本の借金問題は金額だけ見ると多額で、ついついすぐに増税しなければならないのではと考えがちですが、経済状況を見ながら、多面的に考える必要があるように思います。思えば日本人は勤勉で一生懸命仕事をするので、現在問題となっているギリシャ等の様に公共部門が肥大化し、生産性の低い国とは根本的に違ってしかるべきで、円高となっている現状も鑑み、少し自信を持っても良いのではと感じました。
10/22:政治研
テーマ「実践的な街づくり手法」
公共経営コンサルタントの細川甚孝氏に「街づくり」について講演をしていただきました。「街づくり」と一言で言っても、どういった事を指すのか曖昧で、当日も参加者全員にその定義を聞いたところ、人によりまちまちの結果となりました。なので、細川さんには街づくりをめぐるこれまでの歴史や要素、分類分け、プレイヤー、課題等についてまとまった話をしていただきました。なお、定義として明確なものは無いらしく、ウィキペディアでも「建物や道路といったハード面よりは、住民の活性化などソフト面を中心に語られることが多く、地域再生という意味合いで使われることが多い。」と書かれていたり、一方で「一般的には「ある地域(まち)が抱えている課題に対して、ハード・ソフト両面から課題の解決を図ろうとするプロセス」と捉えられていることが多い。」と書かれていたりもします。
自治体が主導する街づくりをめぐる今の問題としては、「人材がいない」、「資金がない」といったものが挙げられるようです。つまり自治体の財政難により、街づくりに充てられる予算が減り、それにより専門的な外部コンサルタントへ支払うFeeが減り、専門家が育たなくなってきているということの様です。なお、専門家を雇わずに、自治体職員が独自でやるケースも多いとは思いますが、財政難で職員数を減らしている自治体が多い中、あまり余力がないのではと思います。
こういった状況を打破するためには地方議員の力が必要であり、地方議員には政策立案能力の向上や協働型リーダーシップの構築を期待したいというのが当日の結論です。
10/30:NPO法人プロジェクトK第13回「架け橋」企画
テーマ「オープンガバメントを日本でどの様に進めるか?〜熟議カケアイの経験から〜」
参議院議員の鈴木寛氏のオープンガバメントについての講演に参加しました。
オープンガバメントとの関連性は今一つよくわかりませんでしたが、文科省では「熟議カケアイ」http://jukugi.mext.go.jp/about/
という取り組みを行っており、多くの当事者による「熟慮」と「議論」を重ねながら政策を形成していくことを目指しているようです。(一応、「情報を開示し、様々な人から意見を聞く」という意味でオープンガバメントにつながるということと理解しました)
講演後のグループディスカッションでは、情報を出す側・受ける側双方に問題があるという話や、日本では詰め込み教育が基本となっているため、情報のInput方法、Output方法について身についている人が少ない、というような話がありました。政府側は極力多くの情報をタイムリーにわかりやすく開示し、国民の側はTV(ワイドショー番組等)の情報のみでなく、自分から情報を取りに行って内容を理解するという姿勢が必要かと思います。
2011年10月11日
9月の各種活動
9月も各種活動や、勉強会等に参加したので、備忘録的に下記します。
9/4:若手地方議員サポートPJ
政治研の若手地方議員サポートPJに関連し、次回政治研で発表をして頂く予定の公共経営コンサルタントの細川さんと一緒に、現役地方議員に「街づくり」についてヒアリングを行いました。
「街づくり」と一言で言っても内容は多岐にわたるため、対象地域とゴールの特定が重要と認識しました。
9/7:銀座農業政策塾
テーマ:「日本農業のグランドデザインと農業環境政策」
農林中金総合研究所の蔦谷特別理事に上記テーマで講演をしていただきました。
農業はコミュニティや自然という社会的共通資本の基に成り立っているため、それを無視することはできないという点や、日本の農業の主な問題点は、@農業経営の低収益性、A担い手不足、B低食料自給率、C農村の活力低下、という点につき、共感しました。
9/10:ビジネススキル向上研究会
テーマ:「ドラッカーに学ぶ組織論〜起業と事業拡大のターニングポイント〜」
戦略研の分科会である上記会において組織論を勉強しました。ドラッカーが組織について主に言っていたことは、@凡人に非凡な事をさせる、A組織構造はその目的に従う、B組織方法は「作業別」か「技能別」か「事業成果別」の3種類、という点であり、トップマネジメントがそれらを意識し、リーダーシップを持って他を引っ張っていく姿勢が重要と改めて認識しました。
また、三菱財閥の創始者である岩崎弥太郎氏のケース(同氏はマネジメントというものを信じず、オーナー兼起業家だけが権限と責任を持つべきと考えていたが、成長が頭打ちとなり、結局同氏の後を継いだ子孫は分権体制を敷くことで事業を拡大させていった)や、青山フラワーマーケットのケース(同社は数々の「やらないこと」を事前に決め、明確なコンセプトの基に事業の拡大に成功)や、徳川家康の言葉(「主に思い切って言うは、大剛大忠のものなり」「諌めてくれる部下は、一番槍をする勇士より価値がある」等)等の紹介もあり、勉強になりました。
9/17:政策マーケティング研究会
テーマ:「今こそ地域主権型道州制の実現を」
戦略研が運営協力をしている上記の会に、道州制提唱の第一人者と言われる江口参議院議員にスピーカーとして来て頂き、道州制のポイントや現在の検討状況等について説明をしていただきました。地方主権の実現・意思決定の早期化・無駄の排除等のために道州制が必要という考え方については基本的に賛同しますが、何十年もこの議論を進めて来て、殆ど進展が見られないという状況には少々がっかりしています。当日も話が出ましたが、まずは試験的に東北地方で始めてみるというのは一つの手なのではないかと思います。
9/25:青山社中フォーラム(吉田雄人 横須賀市長講演会)
テーマ:「横須賀式集客プロモーション、横須賀市の被災地・被災者支援」
2年前の33歳の時に市議会議員から立候補し、見事横須賀市の市長となった吉田氏に、横須賀市ならではの集客プロモーション方法や、市として現在行っている被災地・被災者支援について話をしていただきました。
横須賀と言うと米軍基地のイメージが強く、必ずしもプラスのイメージでは無いと思われますが、吉田市長は敢えてそれを全面に出し、「軍港めぐり」や「海軍カレー」で他地域からの人の集客を図っているとのことです。また、京急・商工会議所と組んで集客促進委員会を設立したり、各種イベントの企画や、雑誌・書籍の販売等も行っているとのことです。
吉田市長は民間出身ということもあり、民間企業の絡ませ方に慣れている様で、基本コンセプトとしても、「民間が主役、行政はあくまでそのサポート役」というお考えの様です。これらの取り組みで横須賀市の集客力やブランドが向上することとなりましたら、民間のノウハウを生かした成功事例になるものと思います。こういった民間出身の市長にエンジンとなってもらい、新しい考え方で、各地域を盛り上げていくケースが増えてくると良いのではと感じました。
9/4:若手地方議員サポートPJ
政治研の若手地方議員サポートPJに関連し、次回政治研で発表をして頂く予定の公共経営コンサルタントの細川さんと一緒に、現役地方議員に「街づくり」についてヒアリングを行いました。
「街づくり」と一言で言っても内容は多岐にわたるため、対象地域とゴールの特定が重要と認識しました。
9/7:銀座農業政策塾
テーマ:「日本農業のグランドデザインと農業環境政策」
農林中金総合研究所の蔦谷特別理事に上記テーマで講演をしていただきました。
農業はコミュニティや自然という社会的共通資本の基に成り立っているため、それを無視することはできないという点や、日本の農業の主な問題点は、@農業経営の低収益性、A担い手不足、B低食料自給率、C農村の活力低下、という点につき、共感しました。
9/10:ビジネススキル向上研究会
テーマ:「ドラッカーに学ぶ組織論〜起業と事業拡大のターニングポイント〜」
戦略研の分科会である上記会において組織論を勉強しました。ドラッカーが組織について主に言っていたことは、@凡人に非凡な事をさせる、A組織構造はその目的に従う、B組織方法は「作業別」か「技能別」か「事業成果別」の3種類、という点であり、トップマネジメントがそれらを意識し、リーダーシップを持って他を引っ張っていく姿勢が重要と改めて認識しました。
また、三菱財閥の創始者である岩崎弥太郎氏のケース(同氏はマネジメントというものを信じず、オーナー兼起業家だけが権限と責任を持つべきと考えていたが、成長が頭打ちとなり、結局同氏の後を継いだ子孫は分権体制を敷くことで事業を拡大させていった)や、青山フラワーマーケットのケース(同社は数々の「やらないこと」を事前に決め、明確なコンセプトの基に事業の拡大に成功)や、徳川家康の言葉(「主に思い切って言うは、大剛大忠のものなり」「諌めてくれる部下は、一番槍をする勇士より価値がある」等)等の紹介もあり、勉強になりました。
9/17:政策マーケティング研究会
テーマ:「今こそ地域主権型道州制の実現を」
戦略研が運営協力をしている上記の会に、道州制提唱の第一人者と言われる江口参議院議員にスピーカーとして来て頂き、道州制のポイントや現在の検討状況等について説明をしていただきました。地方主権の実現・意思決定の早期化・無駄の排除等のために道州制が必要という考え方については基本的に賛同しますが、何十年もこの議論を進めて来て、殆ど進展が見られないという状況には少々がっかりしています。当日も話が出ましたが、まずは試験的に東北地方で始めてみるというのは一つの手なのではないかと思います。
9/25:青山社中フォーラム(吉田雄人 横須賀市長講演会)
テーマ:「横須賀式集客プロモーション、横須賀市の被災地・被災者支援」
2年前の33歳の時に市議会議員から立候補し、見事横須賀市の市長となった吉田氏に、横須賀市ならではの集客プロモーション方法や、市として現在行っている被災地・被災者支援について話をしていただきました。
横須賀と言うと米軍基地のイメージが強く、必ずしもプラスのイメージでは無いと思われますが、吉田市長は敢えてそれを全面に出し、「軍港めぐり」や「海軍カレー」で他地域からの人の集客を図っているとのことです。また、京急・商工会議所と組んで集客促進委員会を設立したり、各種イベントの企画や、雑誌・書籍の販売等も行っているとのことです。
吉田市長は民間出身ということもあり、民間企業の絡ませ方に慣れている様で、基本コンセプトとしても、「民間が主役、行政はあくまでそのサポート役」というお考えの様です。これらの取り組みで横須賀市の集客力やブランドが向上することとなりましたら、民間のノウハウを生かした成功事例になるものと思います。こういった民間出身の市長にエンジンとなってもらい、新しい考え方で、各地域を盛り上げていくケースが増えてくると良いのではと感じました。
2011年09月10日
東北旅行
今年は震災があったため、夏休みは東北地方に旅行&ボランティアに行ってきました。
東京から仙台へ新幹線で行き、仙台でレンタカーを借りて、東北をぐるっと一周したのですが、7日間で総走行距離は1,200qにもなりました、、、
ルートを記載すると以下の通りです。
初日:東京→仙台→松島→仙台泊
2日目:ボランティア@仙台→仙台泊
3日目:仙台→気仙沼→陸前高田→大船渡→花巻温泉泊
4日目:花巻温泉→平泉→盛岡→十和田湖泊
5日目:奥入瀬渓流→大鰐温泉泊
6日目:大鰐温泉→弘前→白神山地→大潟村→秋田泊
7日目:秋田→横手→鳴子温泉→仙台→東京
松島は津波の影響はそれ程無かったようで、観光客もそれなりにいましたし、遊覧船も動いていました。ただ、地震の影響で地盤が沈下したらしく、満潮時は海岸近くの駐車場は浸水してしまっていました。松島の島々が津波の緩衝剤になったのではとのことであり、点在するそれらの島々は見たところ影響がなく、それぞれの島が独自の表情を持ち、素晴らしい景観でした。
2日目は知り合いの紹介で岡田サテライトという仙台のボランティアセンターへ行き、側溝の泥出し作業を行いました。仙台とは言え、東側の海岸のすぐ近くのエリアだったため、住宅の1階は津波により全てさらわれてしまい、柱と2階だけが残っている家が殆どでした。「側溝の泥出し」とは、それらの住宅の前の道にある側溝に泥が詰まってしまっているため、それをスコップで出し、土嚢に詰めるという作業で、肉体的にはかなりキツイ作業ではありました。それを行ったところですぐに住めるようになるわけではありませんが、雨が降った際に道路が水浸しになることを避けられ、また、住民の方にとっては、少しでも何かが前進していることを実感できるという効果があるのではないかと思います。私は1日のみでしたが、これを毎日続けているボランティアセンターの方々には本当に頭が下がります。
3日目は被害が最も大きかったと言われる気仙沼や陸前高田、大船渡を見てきました。このエリアは本当に悲惨で、どこから手を付けていいかわからず、とりあえず瓦礫だけは数か所にまとめてあるという状況で、人影もまばらでした。個人が動いてどうこうするというよりは、国や県、市町村、もしくは企業等が大きな力で大胆な政策等を実施しなければ、復興は困難な状況と理解しました。
4日目は世界遺産に登録された平泉を見てきました。藤原氏の時代のわずか100年の間に繁栄した仏教文化が遺っているわけですが、中尊寺は小高い丘の上で独特の雰囲気を醸し出しており、そこから眼下に町並みを眺めると、当時の様子をイメージできるような不思議な空間でした。
5日目は青森の奥入瀬渓流へ行きましたが、生憎の雨で、傘をさしながら約3時間渓流沿いを歩きました。本来なら水が綺麗で、夏も涼しく癒される場所とのことですが、結構な雨だったので水は濁っており、視界も悪かったので、なかなかの苦行となりました、、、
6日目は天気は回復し、弘前、白神山地、大潟村経由で秋田まで行きました。白神山地には有名な十二湖があり、ブナ林の中に突如現れる小さな湖は不思議であり、中でも青池は真っ青な色でありつつも透明感があり、本当に神秘的でした。それから大潟村ですが、当時日本で2番目に大きかった八郎潟を干拓して作った日本最大の干拓地であり、自民党のコメ政策に振り回された土地とも言われているため、一度見てみたく、車で村の真ん中を突っ切ってみました。想像以上に大きく、中に入ってから町役場に着くまで20分ぐらいかかり、そこから外に出るまで10分以上かかったように思います。せっかくこれだけ大掛かりなものを作ったにもかかわらず、国の減反政策により十分な効果を発揮できていないとのことであり、勿体無い限りです。
最終日の7日目は横手で横手やきそばを食べ、「こけし」で有名な鳴子温泉で温泉に入り、仙台経由で東京に帰ってきました。
と、いうわけで、車で東北地方を一周してきたわけですが、それぞれの土地に個性があり、大変良い経験となりました。また、震災の影響は特に沿岸部は深刻なわけですが、他のエリアでも観光客の減少に悩まされている様です。今後、沿岸部では大胆な政策や投資が必要でしょうし、その他のエリアでも逐次情報発信をし、人や資金を呼び込む必要があるように思います。
東京から仙台へ新幹線で行き、仙台でレンタカーを借りて、東北をぐるっと一周したのですが、7日間で総走行距離は1,200qにもなりました、、、
ルートを記載すると以下の通りです。
初日:東京→仙台→松島→仙台泊
2日目:ボランティア@仙台→仙台泊
3日目:仙台→気仙沼→陸前高田→大船渡→花巻温泉泊
4日目:花巻温泉→平泉→盛岡→十和田湖泊
5日目:奥入瀬渓流→大鰐温泉泊
6日目:大鰐温泉→弘前→白神山地→大潟村→秋田泊
7日目:秋田→横手→鳴子温泉→仙台→東京
松島は津波の影響はそれ程無かったようで、観光客もそれなりにいましたし、遊覧船も動いていました。ただ、地震の影響で地盤が沈下したらしく、満潮時は海岸近くの駐車場は浸水してしまっていました。松島の島々が津波の緩衝剤になったのではとのことであり、点在するそれらの島々は見たところ影響がなく、それぞれの島が独自の表情を持ち、素晴らしい景観でした。
2日目は知り合いの紹介で岡田サテライトという仙台のボランティアセンターへ行き、側溝の泥出し作業を行いました。仙台とは言え、東側の海岸のすぐ近くのエリアだったため、住宅の1階は津波により全てさらわれてしまい、柱と2階だけが残っている家が殆どでした。「側溝の泥出し」とは、それらの住宅の前の道にある側溝に泥が詰まってしまっているため、それをスコップで出し、土嚢に詰めるという作業で、肉体的にはかなりキツイ作業ではありました。それを行ったところですぐに住めるようになるわけではありませんが、雨が降った際に道路が水浸しになることを避けられ、また、住民の方にとっては、少しでも何かが前進していることを実感できるという効果があるのではないかと思います。私は1日のみでしたが、これを毎日続けているボランティアセンターの方々には本当に頭が下がります。
3日目は被害が最も大きかったと言われる気仙沼や陸前高田、大船渡を見てきました。このエリアは本当に悲惨で、どこから手を付けていいかわからず、とりあえず瓦礫だけは数か所にまとめてあるという状況で、人影もまばらでした。個人が動いてどうこうするというよりは、国や県、市町村、もしくは企業等が大きな力で大胆な政策等を実施しなければ、復興は困難な状況と理解しました。
4日目は世界遺産に登録された平泉を見てきました。藤原氏の時代のわずか100年の間に繁栄した仏教文化が遺っているわけですが、中尊寺は小高い丘の上で独特の雰囲気を醸し出しており、そこから眼下に町並みを眺めると、当時の様子をイメージできるような不思議な空間でした。
5日目は青森の奥入瀬渓流へ行きましたが、生憎の雨で、傘をさしながら約3時間渓流沿いを歩きました。本来なら水が綺麗で、夏も涼しく癒される場所とのことですが、結構な雨だったので水は濁っており、視界も悪かったので、なかなかの苦行となりました、、、
6日目は天気は回復し、弘前、白神山地、大潟村経由で秋田まで行きました。白神山地には有名な十二湖があり、ブナ林の中に突如現れる小さな湖は不思議であり、中でも青池は真っ青な色でありつつも透明感があり、本当に神秘的でした。それから大潟村ですが、当時日本で2番目に大きかった八郎潟を干拓して作った日本最大の干拓地であり、自民党のコメ政策に振り回された土地とも言われているため、一度見てみたく、車で村の真ん中を突っ切ってみました。想像以上に大きく、中に入ってから町役場に着くまで20分ぐらいかかり、そこから外に出るまで10分以上かかったように思います。せっかくこれだけ大掛かりなものを作ったにもかかわらず、国の減反政策により十分な効果を発揮できていないとのことであり、勿体無い限りです。
最終日の7日目は横手で横手やきそばを食べ、「こけし」で有名な鳴子温泉で温泉に入り、仙台経由で東京に帰ってきました。
と、いうわけで、車で東北地方を一周してきたわけですが、それぞれの土地に個性があり、大変良い経験となりました。また、震災の影響は特に沿岸部は深刻なわけですが、他のエリアでも観光客の減少に悩まされている様です。今後、沿岸部では大胆な政策や投資が必要でしょうし、その他のエリアでも逐次情報発信をし、人や資金を呼び込む必要があるように思います。
2011年08月14日
人口減少時代の国家グランドデザイン
先週末に立ち上がった政策マーケティング研究会(戦略研は運営を協力)にて前衆議院議員の越智隆雄さんの講演がありました。
テーマは「人口減少時代の国家グランドデザイン」で、今後急激な人口減少を迎える日本において、どのような国家を目指して行けばよいのかについて話をして頂きました。
話の流れとしては、1.人口減少の捉え方(人口減少の状況について数字をもとに認識をし、国家財政への影響についてもコメント)、2.維新後の日本政治(これまでの日本政治の変遷を整理、大正デモクラシー後の政治との共通点を説明)3.日本国家の特徴(経済規模、ソフトパワー等の日本の特徴について整理)、4.人口減少時代の国家経営・国民生活(人口減少を前提とした国家運営、首相公選型議員内閣制による政治的リーダーシップの構築、コミュニティの重視等について説明)といった感じでした。
日本の人口は、現在の推計では、2100年には今の1/3ぐらいに減少するといわれています。それが経済に与えるマイナスインパクトは甚大で、また、そこに至るまでの構成として、高齢者比率が高まるため、社会保障負担率の増加にもつながります。目先の政策も重要ですが、長期的にも物事を考えていかないと、後手後手の対応となり、さらに問題を悪化させてしまう懸念があります。越智さんも、特にその点を懸念されているとのことでした。かねてから本ブログでも記載していますが、長期的な国家戦略を立て、それを個々の政策に落としていくべきと改めて感じました。
日本の人口の推移を実際の数値で見てみると、その増減は顕著で、明治時代に3,000万人前後だったものが、大正・昭和・平成で一気に12,000万人前後まで増加し、その後100年で4,000万人〜5,000万人に減少する見込みとなっています。その様な急激な人口の増減に政策を合わせていくことは至難の業だと思います。人口が減れば経済力は低下し、公共事業に使えるお金も限られてきます。現実問題として、過疎地等の人口が少なく生活コストのかかるエリアへの予算の配分は難しくなり、地方でも都心部を中心に配分し、人々にはその周辺に住んでもらうということが必要になってくるかもしれません。
また、人口問題の前に深刻なのが、財政問題です。日本には1,400兆円個人資産があるといわれていますが、一方で約300兆円の負債もあると言われるため、ネットすると1,100兆円となります。現在の国の借金が約900兆円とのことなので、増加傾向にあることを考えると、この2〜3年が大事となります。もし道筋を示せないとなると、日銀による国債買い取りをさらに検討しなければならかったり、インフレや金利上昇、円安が進むのではと個人的には懸念します。また厳しいことにS&Pによる米国国債の格下げや、欧州経済の停滞を見ていると、世界規模で財政・経済問題が噴出しており、諸外国に頼った回復は見込めない状況となっています。越智さんの話を伺い、改めて上記問題の深刻さを感じた次第です。
その他に印象的だった話が、「首相公選制」の話です。ここ数年の日本の政治を見ていると、リーダーの資質が不十分であったため、任期途中で辞任をするケースが多く、腰を据えた思い切った政策が実行されてきませんでした。米国の様にとまでは言いませんが、日本も数か月かけて首相の実力を問う選挙キャンペーンを実施し、様々な批判や質問に耐えられる理想的なリーダーを選出すべきと思います。この辺は以前政治研で講演をしていただいた、黒澤善行さんの「できる総理大臣の作り方」でも述べられていた通りと思います。
と、言うわけで、今回改めて感じたのは現状と将来を意識した経済運営や各種政策は極めて大事であり、その主導権を持つ政治の責任が重いということです。政治がしっかりとしていれば、将来不安が軽減され、経済活動もそれなりに活発となると思いますが、今のような状況では、更に不安が増し、経済を冷え込ませている状況です。一方、ビジネスパーソンは自分のビジネスさえ良ければと考えていても、政治がダメだと結局自分に振り返ってくると思います。従って、ビジネスパーソンも政治に関心を持ち、有機的に連携していかなくてはならないと改めて感じました。
テーマは「人口減少時代の国家グランドデザイン」で、今後急激な人口減少を迎える日本において、どのような国家を目指して行けばよいのかについて話をして頂きました。
話の流れとしては、1.人口減少の捉え方(人口減少の状況について数字をもとに認識をし、国家財政への影響についてもコメント)、2.維新後の日本政治(これまでの日本政治の変遷を整理、大正デモクラシー後の政治との共通点を説明)3.日本国家の特徴(経済規模、ソフトパワー等の日本の特徴について整理)、4.人口減少時代の国家経営・国民生活(人口減少を前提とした国家運営、首相公選型議員内閣制による政治的リーダーシップの構築、コミュニティの重視等について説明)といった感じでした。
日本の人口は、現在の推計では、2100年には今の1/3ぐらいに減少するといわれています。それが経済に与えるマイナスインパクトは甚大で、また、そこに至るまでの構成として、高齢者比率が高まるため、社会保障負担率の増加にもつながります。目先の政策も重要ですが、長期的にも物事を考えていかないと、後手後手の対応となり、さらに問題を悪化させてしまう懸念があります。越智さんも、特にその点を懸念されているとのことでした。かねてから本ブログでも記載していますが、長期的な国家戦略を立て、それを個々の政策に落としていくべきと改めて感じました。
日本の人口の推移を実際の数値で見てみると、その増減は顕著で、明治時代に3,000万人前後だったものが、大正・昭和・平成で一気に12,000万人前後まで増加し、その後100年で4,000万人〜5,000万人に減少する見込みとなっています。その様な急激な人口の増減に政策を合わせていくことは至難の業だと思います。人口が減れば経済力は低下し、公共事業に使えるお金も限られてきます。現実問題として、過疎地等の人口が少なく生活コストのかかるエリアへの予算の配分は難しくなり、地方でも都心部を中心に配分し、人々にはその周辺に住んでもらうということが必要になってくるかもしれません。
また、人口問題の前に深刻なのが、財政問題です。日本には1,400兆円個人資産があるといわれていますが、一方で約300兆円の負債もあると言われるため、ネットすると1,100兆円となります。現在の国の借金が約900兆円とのことなので、増加傾向にあることを考えると、この2〜3年が大事となります。もし道筋を示せないとなると、日銀による国債買い取りをさらに検討しなければならかったり、インフレや金利上昇、円安が進むのではと個人的には懸念します。また厳しいことにS&Pによる米国国債の格下げや、欧州経済の停滞を見ていると、世界規模で財政・経済問題が噴出しており、諸外国に頼った回復は見込めない状況となっています。越智さんの話を伺い、改めて上記問題の深刻さを感じた次第です。
その他に印象的だった話が、「首相公選制」の話です。ここ数年の日本の政治を見ていると、リーダーの資質が不十分であったため、任期途中で辞任をするケースが多く、腰を据えた思い切った政策が実行されてきませんでした。米国の様にとまでは言いませんが、日本も数か月かけて首相の実力を問う選挙キャンペーンを実施し、様々な批判や質問に耐えられる理想的なリーダーを選出すべきと思います。この辺は以前政治研で講演をしていただいた、黒澤善行さんの「できる総理大臣の作り方」でも述べられていた通りと思います。
と、言うわけで、今回改めて感じたのは現状と将来を意識した経済運営や各種政策は極めて大事であり、その主導権を持つ政治の責任が重いということです。政治がしっかりとしていれば、将来不安が軽減され、経済活動もそれなりに活発となると思いますが、今のような状況では、更に不安が増し、経済を冷え込ませている状況です。一方、ビジネスパーソンは自分のビジネスさえ良ければと考えていても、政治がダメだと結局自分に振り返ってくると思います。従って、ビジネスパーソンも政治に関心を持ち、有機的に連携していかなくてはならないと改めて感じました。
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